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不信のとき

Author:伊藤 博文 ( Profile )
心に愛がなければ、いかなる言葉も相手の胸に響かない。
    〜聖パウロの言葉より〜

 ■ 2014/03/30 (日) 幸せ


幸せというのが何なのか僕にはわからない
もっとも聖人の言によれば、人生というのはそもそも「苦」なのだそうだ

幸せというのとはちょっと違うが、ある時ふと緊張が途切れる、
ほっとする一瞬がある

たとえば、一人で残業して午前2時過ぎくらいにようやく目途がつき
書類も整理し終わった
喫煙コーナーから見ると隣のビルではまだワイシャツ姿のサラリーマンが
フロアをうろうろしているのが見える。
それを見ながら缶コーヒーを飲み、一息つく とか

あるいは、平日に有給で休暇をもらい午後の昼下がりに
自宅で「午後のロードショー」とかをぼんやり見ている とか

そんなのはほんの一瞬、
あとはご多分に漏れず、辞めたい、死にたいの連続だ

だがそういう瞬間は確かにある


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ひくいどり 向かいのオフィスで男女二人の会社員が愛し合っている光景を見るのも一息つける光景でしょうか? (14/03/31 10:27)


 ■ 2014/03/23 (日) 一切れのパン


「あなたに一つだけ忠告しておきましょう。そのパンは直ぐに食べず、できるだけ長く保存するようになさい。パン一切れ持っていると思うと、ずっと我慢強くなるもんです。まだこの先、あなたはどこで食べ物にありつけるか分らないんだから。そして、ハンカチに包んだまま持っていなさい。その方が食べようという誘惑に駆られなくてすむ。私も今まで、そうやって持って来たのです」


私は、ラビからもらったパンを思い出し、ポケットの中の包みに触ってみた。
パンはかさかさに固くなっていた。
老人はきっと、随分前からこの一切れのパンを保存してきたのだろう。
よしこれを食べようと思った時、ラビの忠告が私の記憶に蘇った。

「そうだ、彼の言う通りだ」

それに、貨車の中で、飢えに悲鳴を上げていなかった唯一の人間は彼だった。
パンを持っていたからに違いない。

「私は彼ほどの意志力もない弱虫なのか」



今度こそ、ラビからもらったパンを食べてしまおうと決心した。
しかし、数分間とつおいつ考えた挙げ句、私はそれを翌日まで延ばす事にした。
夜は眠るのだから空腹は感じないで済むだろう、と考えたのだ。
私は横になって、死んだように眠った。



林に着くと、私はラビからもらったパンの包みをポケットから取り出した。
ハンカチ包みを目にした途端、私の胃は引きつり、私は熱病患者のように喘いだ。
もしこのパンを持っていなかったら、と私は考えた。
到底ここまでも辿り着けなかったろう。
飢えに突き動かされて、兵士たちに食べ物を乞いに行ったかも知れない。
そして、あの職人のように銃殺されたかも知れない。
そうならなかったと誰が言えよう。

「いや、このパンを今食べてはならない。今はこのパン切れだけが、まだ俺に力を与えてくれる唯一の物だ。立ち上がって歩き出さなければならない。ここで時間を無駄にしては何の意味もない」

私は再び包みをしまい込んだ。



「これが僕を救ったんだよ....」
「まあ、その汚らしいハンカチが?何がその中に入ってるの」
「パン一切れさ」

突然、部屋全体が私と一緒にくるくると回転し始めた。
ハンカチからぽろりと床に落ちた一片の木切れ以外には、もう何にも私の目に入らなかった。

「ありがとう、ラビ」

                  (「一切れのパン」:モンテヤーヌより)













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ひくいどり ユダヤ教らしい話ですな。 (14/03/23 18:15)
記入なし 教科書に載ってました。「ありがとう、ラビ」ずっと記憶に残っています。 (14/03/23 12:22)


 ■ 2014/03/21 (金) JAPAN


日本は軍事力という「腕力」を持っていないひ弱な秀才少年だ

その点、アメリカやロシヤ、中国は豊富な資源を有する広大な国土を持ち、
さらには抑止力としての強力な軍隊も持っている

「力」を持っていない日本は、有事の際は誰かに頼るしかないし
そんな事態にならないよう、周囲に対して顔色を窺わなければならない

また、過去の不行跡についてしばしばご近所から嫌味を言われる立場でもある

本当に面白い国だ、しかし僕はそんな日本が嫌いではない

人間なら誰しも欠点を持っているのが当たり前
「力」を持たないガリ勉少年が、スクールカーストの中でどう生きていくか
そこがリーダーの腕の見せ所だろう









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記入なし 70年近く戦争してないけど、日本人はいざって時は底力を出せる民族だと思う。いわゆる大和魂って奴。江戸時代(260年)が終わるキッカケが欧米の脅威だった訳だし。今と幕末の頃の雰囲気は似てるような気がするね。 (14/03/22 16:24)


 ■ 2014/03/02 (日) 趣味


僕には妙な趣味があった
中学生の頃、つまり昭和50年代の前半に
高校野球の甲子園大会が好きだった僕は
その学校、野球部にお願いして、試合の録画テープを収集していた
まだユーチューブがなかった頃のこと

早実、東邦、中京、浪商、PL、箕島、星稜、高松商、岡山東商、
今治西、池田、東筑、豊見城・・・
ざっとこんなところだ

それらの試合を高層マンションの自室で
深夜一人で大画面TVで「鑑賞」する

東邦の坂本が、浪商の牛島が投げている
早実の荒木が池田にメッタ打ちにされている
ベンチの中央に蔦監督が、尾藤監督が座っている
東筑のホームスチール、豊見城・石嶺のHR

VHSに映るかすれた画像の昭和50年代の甲子園・・・

自分はいったい何故こんなことをしていたのか・・・
もっともこれらの録画テープはすべて廃棄した、惜しげもなく。










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