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日記 Part 1


 ■ 2012/04/16 (月) ショック療法


私は狂人だったけど少し変わっていた。
毎日、日記を書いていたからだ。
食事の内容とか看護婦と看護士の特徴。
患者の観察、院内の出来事や院外の様子など。
冷静になって書いていたので退院後に読んでも普通に読めた。
(勿論、後で全て看護婦や看護士連中に読まれたが)

入院して何日後かに治療が始まった。
今はやらないインシュリンショック療法を。
朝、尻に注射して昏睡した。
10時近くに起こされ注射された。
それから食事室に行き甘い液を飲む。
これが美味しかった。
甘い液は砂糖水だったらしく、この時に歯を悪くした。
歯を磨くように言われたが身体がだるくて簡単に済ましたから。



 ■ 2012/04/16 (月) ショック療法


今はやらない治療法を受けた。

入院は騙されての強制入院だった。
男性看護士に此処には人権は無いと言われた。
まぁ・・
昔だしね。
家族に騙されたのが何よりもショックだった。
気分は最悪に落ち込んでいた。
それでも時間が経てば空腹になる。
成る程、人間もまさしく動物かと納得した。

関係者はそれを待っていたらしい。
空腹になると私から近づかないといけないから。
既に入院患者は食事は済ませていたので一人だけで冷めた食事を摂った。
かなり不味い食事で唖然とした。
これを毎日、食べるのかと・・

最初から相部屋だった。
ので・・
何とか保護室の経験はない。
騙された時に少し暴れたが凄い力で直ぐに諦めたからだ。
また看護師に暴れたら「保護室行きだ」と言われたから。
この保護室は何の事か分からなかったけど、おとなしくしてた方が良いと判断した。
つまり・・
それだけの理性は残っていた。



 ■ 2012/04/15 (日) 狂ったのは


狂ったのは未だ二十歳前だった。
十代の半ば頃だから中学生。
で、
中学の卒業証書は持っていない。
当時の写真も全て、あの当時に焼いたし思い出は何も無い。

あの頃は刃物店に行けばナイフも買えた。
しかも両刃のナイフが。
鞘は中は金属で出来ていて刃渡り約20センチくらい。
買った時に刃物店で研いでもらった。
十代半ばの若者に、そのナイフを売るとは・・
今、考えると笑ってしまう。
この店は何本かナイフを買っている。
この両刃のナイフは外国製だった。
鞘はベルトの通しもあった。
価格はその刃物店でも一番高い方だった。
その刃物店は別な業態に変わっている。

オモチャみたいに遊んでいて誤って10センチ?くらいの高さから足の甲に落とすと、
血がビューンと上に上がった。
痛みよりも切れ味にビックリした。
今も微かに傷跡があり。

それを持って街を徘徊する。




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