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爺放談


 ■ 2009/09/16 (水) 愛と青春の旅立ち・・・・・E


ママと友人を乗せたタクシーは佃島の方へと走り出したのでした。

友人は以前ママの自宅までタクシーで送った事があります。


「まさかこの佃島ってママの自宅じゃないだろうな・・・・」


そんな想いを秘めて隣に座っているママの横顔を覗き込みましたがママは平然とした態度で隣に座っており、自分の顔を見ている彼に気付くとそれに答えるように微笑だけで答えたのでした。

しばらくしてタクシーは佃島に入りその後はママが運転手に行き先を誘導すると、やはりママの自宅方面に誘導しているではありませんか!


(おいおいまさか!マジでママの自宅か????)


するとママが「運転手さんここで・・・・」


やはり彼の予想通りママの自宅!あの高級億ションの前でタクシーは止まったのでした。


「お釣りはいいです、さ、着きましたよ!××様降りましょ!」

「ママ!ここってママのマンションじゃ???」

「はい!そうですよ^^」

「えっ?それって・・・」

「はい!今日の最後は私の自宅・・・さ!どうぞ^^」

「えっ?それはまずいのでは?」

「えっ?そんな事はありませんよ!私は一人暮らしですし、それにお互い大人ではありませんか!何もおかしい事などありませんわ^^」

「いや・・しかし・・・」

「何をこまねいているのですか?ささ早く行きましょ!」


ママは彼の手を取り自宅のマンションへと足を運ぶのでした。

完全なセキュリティを解除し、一流ホテルを思わせるようなロビーに入りエレベーターで上へと行く途中もママは彼の手をずっと握り締め、まるで恋人同志の様な雰囲気をかもし出させるような態度でとうとうママの部屋に入っていくのでした。


「さ!どうぞ入ってください^^」

「は・はい、お邪魔します」

「さ!どうぞ^^」


玄関に入って直ぐに彼は目を見張りました。

玄関の直ぐそこの壁に掛けてある畳一畳分は軽くあろう洋画が最初に飛び込んで来るのです、またその絵が素人でも圧巻出来る風景画で、その写実の素晴らしさはここへ来る人々全てを魅了する事は間違いない物でした。

また、もちろんそれだけでなく、その広い玄関には客から貰ったものか?花が所狭しと活けてあり、その全てにスポットが当ててあるのでこの玄関だけでも一流ホテルのロビーを思わせるほどのものでした。


(マジ・・・スゲー・・・)


「さ!奥へ・・・」


玄関から細長くのびる廊下は左右には幾つも部屋があり、そこを通って奥にあるリビングに・・・・

そのリビングに入るとまた彼は分不相応を実感させるのでした。

確かに彼もこんなマンションをある程度は想像もしている事でしたが、しかし実際この目で体験してみると想像していた物より遥に超えており、彼は言葉が何も出ていない事に気付く事すら出来ませんでした。

天井がいやに高く、何十畳有るか分からないその広さ、床は全てフローリングで落ち着く場所には毛足の長いアイボリーの絨毯を敷いてあり、高級な家具、ソファー、大画面モニター、高級オーディオ、それに奥にはバーがあり、そして何よりも威風堂々とグランドピアノがそこに静かに・・・・・

また、ママは照明にも気遣っており、そこはかとなく間接照明が良い具合で配置してあり、なにかラブロマンスの映画の主人公になったような錯覚さえ憶えるほどで、またこの部屋の圧巻は壁一面総ガラスサッシで佃島が見下ろせ、東京タワーも見える素晴らしい東京の夜景が一望出来る事でした。


「ママ・・・・スゴイ!!!」

「フフ!綺麗でしょ!ケッコウこのお部屋お気に入りなの^^」

「本当にすごい!なんか俺、映画に出てるみたいだ・・・」


ママは立ちすくんでいる彼をそのままにバーに入って・・・・


「ね〜!シャンパンで良い?」

「あ・は・はい!なんでも!」


上品そうなタンブラーに注がれたシャンパン二つ、ママは彼に片方を手渡し。


「フフ!乾杯しましょ!ようこそ私の城に!」

「僕なんかが良いのですか?」

「あら!そんなこと気にしないで!私の大事なゲスト様よ!^^」

「カチン!」


彼はこれも高級であろうシャンパンの味など味わう余裕などある訳無く、ただこの部屋とママの威厳に圧倒されるのをこらえる事に必死でした。


「どう?少しはリラックスした?」

「すみません!まだ無理です!僕なんか一般市民にはまだまだ・・・」

「フフ!××様って仕事の時とは全く違うのね!^^」

「ママ!これは誰だって無理ですよ!ちょっと凄過ぎます!」

「フフ!そうかもね、これは普通じゃないわよね!でも私はもうこんな生活に慣れちゃった!私の方がおかしいのよね!」

「・・・・・・」

「でも銀座の女は変なものを身にまとえないの、この世界はミエとハッタリが物を言う世界なのよ・・・・」

「ママ・・・ここへは他にどんな人が来るのですか?」

「あまり他人は入れないわ!ここへは本当に特別な男だけ・・・」

「特別って???」

「特別って言ったら特別よ!」

「えっ???」

「さ!私もう着替えて良い?戦闘服のままじゃ疲れちゃう!」

「あ・はい!」

「じゃ!ここでくつろいでて!私シャワー浴びて着替えてきちゃう!直ぐに済むからそれまでTVでも見てて!」

「は・はい!」


ママは飲みかけのグラスを置き直ぐ部屋を後にしました。


(おいおいどうなってんだ?この展開はこの後どうなるんだ?特別な男って俺がそうなのか?まさかそんな事は無いだろ?でも俺は事実ここに居るぞ!なんなんだ?ママにとって俺は特別なのか?もしそうならこの後・・・・・)


彼はママを待つ間、TVなど見ている余裕などありもせず、あらぬことを考えては打ち消し、なにしろ男として堂々とすることだけを肝に銘ずることだけを必死に考えていました。

そして、しばらくしてママが部屋に戻ってきました・・・・


「ごめんね!お待たせ!あ〜さっぱりした!」

「マ・マ・・・」


なんとママは真っ白いバスローブを羽織ったまんまで出て来たのでした。

しかも多分その中は一糸まとっていないような雰囲気がありありで、彼はなんと言っていいのか分らない一気に重苦しい雰囲気になりました。


「ごめんね!こんな格好で・・・気にしないで下さい、私何時も自分の家ではこの格好なんです!本当に気を使わないで下さい!」

「そうなんですか?でも気を使うなって言われても無理ですよ!」

「フフフ!そうですわね!でもこれが私なんです・・・」


ママはそう言って、飲みかけのグラスを手に取り彼の横に座ってきました。

真っ白い毛足の長い絨毯に直接腰を下ろしている彼の真横に寄り添うように腰を下ろしてきたママ、彼は香水など何もまとわないそのママのシャンプーと石鹸の香りで少し落ち着きを取り戻したと共にまたそれとは別の落ち着き無さを表すのでした。


「フフ!今日は楽しかった!」

「は・はい・・・」

「××様ったら今日どこにお連れしても緊張されっぱなしですもの^^」

「そりゃそうですよ!こんな経験は普通のサラリーマンは出来ません!」

「そうですよね〜^^」

「そう言えばママ、あそこに置いてあるピアノ、ママはピアノも弾けるのですか?」

「それほど・・・たしなみ程度ですわ」

「へ〜!ママってすごいな!何でも出来るんですね!」


彼は何とか世間話をする事で、自分の動揺を抑えようと必死でした。

しかし、今日の本当の目的、これまでママに、はぐらかされてきた本当の確信をママの方から切り出してきたのです。

アイスペールで冷やされたシャンパンを彼と自分に注ぎ、ママはひとくち付けたあと・・・


「××様、今日は私の宿題のお答えをおっしゃりにお店に来たのですよね?」

「あ・・・・は・・・・はい!」

「で?どの様なお答えを用意して頂けたのですか?」

「はい・・・」

「私は・・・あの時こう言いました、私の事をよくよく考えてお答えを出して下さいと・・・・」

「はい!」

「でも、今日のお店でのあのご様子では私の言った意味がまだ本当にお分かりになっていないと思いました、それで今日は私の本当をお見せしようと思ったのです・・・」

「・・・・・・」

「でも××様は今日のこれまででお分かりになられたと思っているのかもしれませんがこれまでもまだ私の少しの部分しかお分かりになっておりません」

「えっ?これ以上まだ有るのですか?」

「まだまだです!次の本当をご覧になったら××様はもう私の事を気に留めることをお辞めになる事でしょう・・・・」

「僕は・・・・俺はそんな簡単にママの事を考えていた訳ではありません、本当に真剣なんです、ママに言われたあの時から本当に真剣考え抜きました、だからこれ以上どんな事があろうと気持ちが変る事はありません!本当です!」

「だからどうしたというのですか?」

「だから・・・・だから真剣なんです!」

「だから・・・どうしようというのですか?」

「だから・・・・・・」

「まさか?私を・・・・私とお付き合いをしたいと言うのですか?」

「すみません・・・・ママ・・・・格違いの僕に言われて気を害しないで聞いてください!僕と・・・・・」


彼が最後まで言うか言わないかの途中でママが突然シャンパンを彼のスーツにこぼしたのでした。


「キャッ!ごめんなさい!直ぐ拭く物もって来ますね!」

「は・はい・・・」


そう言ってママはその場を立ちました。

ママはワザとそうしたに違いありません、最後の言葉はママにはまだ聞きたくなかったのでしょう・・・・

しばらくしてママは拭く物を持ってきて彼のスーツを一生懸命拭いていました。


「××様、着替えを用意しておりますのでこれに着替えて下さい、スーツは染みになってはいけませんから私が明日クリーニングに出しときます、それに××様だけがまだ戦闘服をお着になっているのは落ち着きませんわ、シャワーでも使ってさっぱりしてこれを着てゆっくりお話しましょう。まだ夜は長くてよ^^」

「えっ?大丈夫ですよ!それに明日も仕事です、明日も速いのでこのままのスーツでいいです!」

「ま〜!無粋な事を!まさかこれから帰ると言われるのですか?」

「いえ!今すぐとは言いませんが・・・・」

「何をおっしゃっているのですか?まだ私の約束を果たしていません、今日は最後までお付き合いして頂けるとおっしゃっていたではありませんか?」

「それはそうですが・・・・」

「私は今日はもちろん泊まって頂けると思ってこうしているのですよ?」

「えっ!!!」

「だって当然ですわ!男と女がこうしているのですから当たり前でしょ?」

「え〜〜〜〜!」

「何をそんなに驚いているのですか?そんなの当たり前ではありませんか、ですから私はここへお招きしたのですよ!」

「それはまずいんじゃないですか?いや!そりゃまずい!まずいでしょ?」

「何がまずいのでしょうか?お互い好いた者同志なにが変なの?」

「えっ???」

「えっ?どうかされました?」

「えっ・えぇ〜今言ったこと・・・」

「私何か言いましたか?それよりどうなさるのですか?今日・・・」

「はい、ママとの約束ですからどこまでもお付き合いさせて頂きます、ママはそれで本当に良いのですか?」

「良いも何も私は初めからそのつもりで居ります、あ〜良かった!これで今日はゆっくり出来ますわ!さ、これで話は決まりましたので、さ!シャワーでも浴びてこれに着替えてリラックスしてください!」

「は・・・はい・・・」


友人の熱く長い夜はまだまだ続くのでした・・・・・・・つづく







名前

内容

はいむるぶし まりあさん これはあくまでも友人の武勇伝でして・・・こんなドラマを私とまりあさんでして見たいものですな〜〜〜!^^ (09/09/17 22:52)
まりあ あらあら。。。友人さんばかりで、主役のはいむるぶしさんが物語に登場しないじゃない…。フフ!次回以降の登場に期待ね♪ (09/09/17 22:14)
はいむるぶし サイコロさん うはっ!ほめすぎです!でも嬉しいです!何とか仕事の合間をぬって書いております!ご期待に沿えるよう精進します!ご声援有難うございました!^^ (09/09/17 19:16)
はいむるぶし ここへさん さ〜どうなるのでしょう?今後に乞うご期待!^^ (09/09/17 19:14)
はいむるぶし 告発者っち へへへ!ばれた?別にC級でも私は受けて立つ!^^ (09/09/17 19:13)
サイコロ すっすごい!凄すぎる!おもぢろい、おもしろすぎる。はやぐ続きを・・・・・ (09/09/16 21:36)
ここへ 犯罪に巻き込まれると思ったけど違うようで、ママの真意はなんでしょう? (09/09/16 20:48)
告発者 今度は貧乏話路線からエロ話路線か(*^_^*)アンタ犬HKの受信料払ってないから朝ドラはムリだよ(*^_^*)だからB級ドラマのテレ朝狙ってるんだろ(*^_^*)エ路線でドラマ化リベンジか。。。。 (09/09/16 18:54)


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