失業中の私が指摘するのも生意気ですが、とにかく景気の本質をつくような対策案が何も出てこないことに本当に失望しています。
これまでの景気対策というと、公共事業で下支えする以外には、低利融資制度など金融支援メニューしかなかったといって過言はありません。中小企業向けの無担保融資枠拡大に走る政府の方針はもちろんのこと、いよいよ動き出した東京都営新銀行も同罪です。パフォーマンスに走る一方で、結局はその旧態依然とした枠を踏み出せない都知事の姿勢にもがっかりです。
これらの施策は、農業にたとえれば、不足気味の種籾の補充に過ぎず、肝心の収穫アップにつなげようとの意志を感じません。
重要なのは、まいた種籾よりも多くの収穫が確実に上げられる産業のシステム構築であり、困ったときの種籾レンタルは目先のごまかしに過ぎないと思えるのです。
現在、株価は回復傾向にあり、中国要因もむしろ日本経済にプラスに働き始めました。
元々技術があるだけに、この環境は日本企業が本格的に復活するためのチャンスと言うことができましょう。
今企業に必要なのは、自社の技術・経験を生かす為の取引先・提携先など他社と出会いです。
技術力が高い以上、常に最適のパートナーと組むことにより、日本の中小企業は今世紀も活躍できる物と考えるのです。
そこで、生意気にも提言いたします。
新たな国家資格として「産業コーディネーター(仮)」を作りましょう。
1.コーディネーターは、国内外数千から数万社のデータを常に管理するのみならず、各企業幹部とのパイプを維持することを任務とし、その中から最適な組み合わせの複数企業をピックアップして新規事業を提案します。
2.コーディネーターは、報酬として新規事業の上げる利益の1部を10年間に渡って受け取ることとします。
3.コーディネーター報酬の発生する10年間について、当該事業分の利益を所得控除とし、法人税を優遇することで当該事業の立ち上げを側面支援する。
どうでしょう。
新銀行よりは、よほど役に立つと思うのですが。
ちなみに、コーディネーターは、財務分析、証券、外為、法務の各方面に精通しなくてはならないほか、かつ企業関係者との緊密な関係を築く必要性から、各種ビジネストーク、基本的人間性など、広範にわたる能力が必要ですので、その資格試験は、司法試験並に難しくなるものと想定しております。
投稿者 : 韮山 日時 : 04/03/30 19:41