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不信のとき

Author:伊藤 博文 ( Profile )
心に愛がなければ、いかなる言葉も相手の胸に響かない。
    〜聖パウロの言葉より〜

 ■ 2009/11/05 (木) 歌う天気予報


ヒット曲、話題曲のミュージックビデオ(PV)を流しながら、字幕等で天気予報を放送する、この5分くらいの小さな番組が好き。まだ学生だった頃、徹夜明けに放送終了間際の窓の外が青くなっていく明け方、あるいはあたりが完全に白くなった時間によく見ていた気がする。


そりの合わない上司、陰で悪口を言ってそうな同僚や部下、積もり積っていく仕事。
僕はストレスが溜まっていた。ああ事故にでも会わないかなあ、などと心の奥底のどこかで願っていた・・・のだと思う。心で願うことというのはいつか現実化するという話は本当だ。念願どおりに事故にあったのだ。

病院で僕が目覚めたのは、9月30日の朝の10時頃だった。枕元に郷里から出てきた母がいた。朝4時半の電話を受けてそのまま朝一の電車で来てくれたのだそうだ。着替え、お箸、スプーン、歯磨き、コップ、バスタオル等をそろえてくれていた。甘えついでに下の売店で週刊文春と新潮を買ってきてもらう。職場の課長が来て母と会って話をしたそうだが僕の病室にはこなかった。母はそのまま仙台の親類の葬式にいくということで、病院にいた時間はちょっとの間だった。
集中治療室の横の部屋には2日ほどいた。そこにはもう一人点滴のチューブを腕に刺した50代くらいの女性がいたが、彼女は僕は入った次の日にはその部屋から移動し、僕もその次の日には一般病棟に移された。




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