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不信のとき

Author:伊藤 博文 ( Profile )
心に愛がなければ、いかなる言葉も相手の胸に響かない。
    〜聖パウロの言葉より〜

 ■ 2015/05/31 (日) 人生相談


「きみの話はもっともだが、抽象論が多いのだよ。星野の話はつねに具体的なんだ」

「きみはたしかに選手の教育は出来るし選手もよく見ている。しかし“じゃあ阪神に”と選手を引っ張ってくるだけの政治力がなかった…星野はそれが出来るんだ。きみはツメが甘いんだよ」         (野村克也「ああ阪神タイガース」より引用)


僕は最近、人生相談の本をよく読んでいる
佐藤優、ひろさちや、西原理恵子、曽野綾子、美輪明宏・・・・
読んでいて気がつくのが、人によって質問者への対応が正論の紋切り型や
抽象論に終わっている事
「がんばって」では、何をがんばればよいのかわからない。



冒頭の文章は次にこう続く


星野は交際範囲が広く選手を捕まえるためのルートを持っているし『この人に話せばいくら必要で本人に渡すのはこれだけでも総額はいくら必要』ということまで計算するらしい。
そして選手本人についてもどういうアプローチをすれば乗ってくるか知っていて自ら条件も含めて直接口説き、自分の方に来るように話をうまく持っていく。そのうえで『高くつきますがよろしくお願いします』と球団首脳に談判するという。そうして、金本、伊良部、片岡、下柳らを手に入れた。


世間一般で言う「仕事」とは正にこのこと


ただ

私(野村)は『エースと四番を獲ってくれ』と要求はするものの『この選手が欲しい』という具体的な話は出来なかった。

では、ボヤキにしかならない






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