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 ■ 2004/01/14 (水) イッパイイッパイと安らぎ


「アンタのところの大家から催促状送って来たよ どうするの!?」

実家の母親からの電話だ かれこれ知り合いだからといって家賃の払いを
大目に見ていた大家も二十万以上家賃が貯まってしまえばいい加減キレるだろう 
大家からも直接予告もされていたけど何も言えなかった俺・・

「何でもいいから仕事しなよ!」

逆ギレた 無理言って金も借りてるよ けどふざけんな 確かに就活を
やりだしたのはここ二週間の話だけど好き好んでしてなかったわけじゃない
今までの勤めていた時 好調だった時 嫌気がさした時 仕事に不満を持った時 
上司と言い合った時 辞めると決意した時の事を思い返していたというか要するに
嫌な過去に苛まれていて悩んで苦しんで泣いて後悔しての繰り返してた毎日だった 
今も引き摺ってる でも忘れよう どうにかしようって立ち上がって職安に行ったんだ 
俺がどんな職種にも対応できる人間だったらクヨクヨ悩んだりしないだろうし即行動でき
ただろうし まず今の俺の姿は考えられなかったはずだ まともに勤めていた時は家賃
が遅れたことは無かった 骨折して入院してた時も外出許可を取って銀行で金を下ろし
てまで大家に払いに行った事もある 家財道具を同居人に持ち逃げされた時は階下に
住んでる大家は何も知らないような素振りでいた その日は日曜だったのに気づかない
わけ無いだろう何の為の管理人だよ!それから俺は無気力になったんだよ 絶対こんな
事大家は知るよしも無いだろうなぁ それが余計ムカつく

「もういい さよなら」

携帯を切った 繰り返しかかってきたけどもうまともな会話にはならなかった
「この世から消えたい」って思った けど実行できない意気地なしの自分がいる
職安で次の面接の段取りをしてもらうつもりだったけど部屋から動けなくて気が
重いまま時間だけが過ぎてた 

「暇だったら温泉にでも行かない?」

遊び友達からの誘いの電話だった 塞ぎこんでいても・・って思ったので行く返事を
して迎えを待った 行き掛けは何気ない会話をして行きつけの露天温泉に入りファミレスで晩飯をご馳走になった そして帰りがけに思い切って友人に聞いてみた
「俺生きてて良いのかなぁ・・」友人「生きてて良いよ 生きなきゃ やっぱり経験者
じゃなきゃ解からない事だもんな」って言ってくれた 友人も精神分裂症と躁うつ病
に病んでいてバイトをしながら通院している身なので親身に話を聞いてくれた 
俺の無職状態は知っていたし短期のバイトも紹介してくれた事もある人物だ
友人のおかげで少し気が楽になった 胸の内を聞いてもらうことがこんなに安らげる
なんて・・でもこの時間に書いてたら明日職安に行ったとしても昼過ぎになりそうだなぁ

近日中に携帯が止まる 金を借りなきゃ 俺は甘ったれた糞中年だ どうにかしなきゃ どうにかなんなきゃ 仕事しなきゃ 良いほうに転ぶように 事態を乗り切れるか・・







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