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日々の記録


 ■ 2004/05/25 (火) 続・大学院で何をやってきたのか〜所詮は「逃げ」に過ぎなかったのか〜


 10日ぶりに記入しますが、前回自分の大学院時代の事を書いた後に、就職情報のサイトを幾つか見て、文系の大学院生の就職の厳しさというのを再確認しました。前回の書き込みに際して、大学院での取り組みに劣等感を持つ必要は無いとかそんなに心配する必要は無いといったレスポンスを頂きましたが、それでも就職情報のサイトを廻ると気分が重くなります。

 そういったサイトを見ると、文系の大学院ではいかにも社会に出たくないから院に通っているという人間が少なからず見受けられるという事が述べられていたりします。だからといってお仲間がいるから自分も安心する事など出来ません。実際に私が大学院にいた頃を考えてみても、いわゆるモラトリアム院生など私の周りにはいませんでした。みんな自分の研究に対して真摯に取り組んでいる方ばかりでした。今思えば私は多くの人に迷惑を掛けまくっていました。学費を支払っている両親は勿論の事、ゼミの担当教授にもあるいはゼミのドクターの方や同期の人や後輩などにも。講義の際に私はしばしば眠りに入ってしまう事が多く、その度に回りの人に起こしてもらうという事もありました。不真面目な人間はとことん不真面目だという事を今更ながら気付きました。

 世間でも理系の院生は割と高く評価されているように感じられる一方で、文系の院生は一般社会からはズレているように見られている、それゆえ就職するのも厳しいという事なのでしょうか。つまり企業側からの見方は下のような感じなのでしょう。


 理系大学院生>理系学部生>文系学部生>>>>>>文系大学院生


私も大学院に進んだ時には、祖母に将来は大学教授ないしは教員の道を進むのかみたいな事を言われた事を覚えています。それでも大学に残って研究活動に専念できるのはほんの一握りで、それが不可能ならば就職を考えなければなりません。たとえドクターに進む事が出来ても、助手はおろか非常勤講師の口ですら少ないらしく、しかもその時にはもう30を過ぎているだけに普通の勤め口は無きに等しいようです。私の担当教授が言うには、ドクターでは正規の在籍期間の3年間で5本の論文をクオリティを落とす事無く書いて発表しなければならず、4年間かかって出来損ないに等しい論文を書いてやっとこ修了した私にはドクター進学は無謀以外の何物でも無いという事でした。

 私は政治学系の研究科に所属し、ドイツの政治史を専攻していましたが、何でも歴史系は自分の専門を社会に出てから生かせるフィールドが少ないようです。敢えて言うのならば、教員免許を取得して教師となるか、学芸員の資格をもって博物館や資料館等で学芸員として働くか、あるいは予備校の講師になるかぐらいでしょう。にもかかわらず私は教員免許はおろか学芸員資格もまたは司書の資格も持っておらず(といっても取得するチャンスが無いわけではなく現在それを取るために必要な時間がありません)、実社会に出るための勉強など何一つしていませんでした。大学、大学院でそういった資格を取る機会はあった事はありましたが、要領が恐ろしいほど悪く、計画性も無く、ひとつの事をやるのに精一杯だった私にとって二つも三つも色々な事をやる事は不可能に近かったのです。それだけではなく勉強よりも自分の趣味が大事、という事もありますが。

 大学および大学院の8年間の生活で身に付いた物は、前回書いた美女系作品をはじめSFや音楽鑑賞といった趣味への愛好以外には何も思い浮かびません。一つだけ言える事は、私は大学院はおろかゼミにとってもお荷物以外の何物でもなかったという事です。


 3月頃から就職活動を始めて現在までに、民間企業をはじめ団体などおよそ20幾つを受け、中には書類選考で落ちたものもあれば書類選考または筆記試験を通過しても面接(それも一次)で落ちたものが7割、ちなみに面接までこぎ着けていながら落ちたのが5つあります。残りの3割は今週に筆記試験を控えているかあるいは選考中のものだったりしますが、5回も面接に臨んでいながら一つぐらい一次面接を突破すらできないのは面接官に私が余り好印象をもたれていないと思えてなりません。普段のだらしない生活を精一杯隠そうとしても所詮は無理なのでしょうか。学生時代自分が打ち込んだものには、自分の研究を挙げていますが正規の2年で終わらせた人とダラダラ4年続けた輩ではどちらを採用担当者が取りたいのか明白にも思えます。

 自分は、割と親しい人を相手に大した事のない世間話は一応出来るのですが、物事をきちんと起承転結を伴った会話で伝える事は未だに苦手です。電話でもとつとつとしゃべってしまう事もあります。コミュニケーション能力は決して高いとはいえません。子供の時から生きる上で必要とされる事に真面目に取り組んでこなくて、必要とは言い難いものばかりに没頭していたツケが今重く我が身にのしかかっています。

 要領が悪く物事に対して行き当たりばったりで臨んでしまうという事はこの日記でも度々書きましたが、今を持ってもその性格というか悪癖が改善する事さえ出来ません。このままでは後4年で30になりますが、その頃になっても自分の性格はちっとも変わらないのではと思えてなりません。第一今から10年前に自分と今の自分とを比較してみても性格的な面では変化している所など少しも見当たりません。変わったという所を挙げるのならば、自分の趣味の領域が当時より幾分かは広がったという事だけです。社会性が身に付いたかどうかは・・・・・・・・、考える気にすらなれません。


最後になりましたが、文系院生の就職について書かれている就職情報サイトの掲示板を載せておきます。 
http://job4.nikki.ne.jp/?action=bbs_05&pid=200303020431523410&dangumi=2&limit=0




名前

内容

豚女 難しい・・・・・ (04/05/31 11:46)
ベルエポック 失礼だが、あなた童貞か?もしそうなら、いかなる手段を使っても、捨てることをお勧めする。それがコンプレックスになり一歩踏み出せないいうこともありえるからだ。 (04/05/30 09:48)
ベルエポック まだ26だろ?悩んでる前に資格の勉強なり就職を探しなさいよ。あなたよりもっと年寄りでも必死に仕事を探してる人いるよ。それこそ40でもな。 (04/05/30 06:29)
motoki 少なからず似たような面は私も。 その趣味に関する仕事って探さないのですか? いいんじゃないのかな 面接受けてるんだから オレよりマシ 少しずつランク落として行ってDQNだけは避けるような職場 ありますよ どっか (04/05/26 00:18)
(´・ω・`)しょぼんぬ 私も大学院まで行ったので状況はわかるなあ・・・しかも事情により修士4年行った_| ̄|○ もうだめぽ。 (04/05/26 00:13)
オッキー 俺も今年で26歳。後4年したら30です。物事をいろいろ考察できる力があるのがすばらしいと思うのですが。マイナス要因だけを分析しても行動に移せなくなるだけですよ。 (04/05/25 23:44)
韮山 とらわれすぎ。(^^;) そのひとことです。ちょっと厳しい指摘をさせてもらうなら、既に既卒の身分なのにどうして学生向けのサイトの言うことに縛られるのですか? そのサイト(登録しようとも思わないので私は読めません)でいっていることは、恐らく就活を避け院への進学を考える4大生への注意喚起でしょう。院卒に対するダメだしを意図したものではないはず。なんだか、大学での勉強ができれば、なにがなんでも社会で評価されるように誤解しているようですが、とんでもない間違いです。学芸員や司書の資格など、博物館・図書館が求人を絞っている中、資格を持っているだけで仕事を得られるものではありません。一時学芸員を目指した、有資格者の私が言っているのだから間違いありません。あなたに欠けているのは、どういう社会にでて、どういう仕事がしたいかというビジョンでしかなく、学歴でも能力でもありません。そこを考えれば道は開けますよ。0(^^)0 (04/05/25 23:08)
無色オレンジ でも、能力はあるんじゃないか、とおもう大卒の私であった(^^) (04/05/25 22:10)
うp 理系大学院も厳しいよ。大学院はハイリスク、ハイリターンを背よっている。院卒枠はこの不況で確実に減っている。給料が高くなる院卒敬遠されがちです。 (04/05/25 21:11)


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