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無職28号


 ■ 2008/07/10 (木) 加藤さん、人々がそう呼び始めている


秋葉原の反政府運動から一ヶ月
人々が彼を神格化し始めている
英雄から伝説へ、最後には神話になるのだろうか

人々が絶望の淵に立たされたとき
群集はただ祈るだけだったが
彼は違った
「祈るな、手がふさがる」

彼を悪と言う人がいるだろう
天井のある世界では悪だろう
本当の悪は俺達自身だろう
支配するものされるもの

横暴な世界
あまりにも横暴だ
一時の感情で破壊したら、横暴から開放される
それができるか?
いままで出会った人、期待した人、家族、親類
すべてを台無しにしてしまう
失うものが大きければ大きいほど、そのバランスは崩れる
俺達はまだそこまで失ってはいない

なぜ彼を悪というのだろうか?
まだ愛されたい
まっとうな人間でいたい
愛されるに値する人間でいたい
日々、人を落とし入れ、罵倒し、軽蔑していても
自分だけは愛される人間なんだと思っているみたいだ
ビースト
本当はビーストなんだ

ビーストから人間になるためには浄化されるしかない


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