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爺放談 |
■ 2009/01/02 (金) 少し休憩29 |
初詣に良く富士山に登って初日の出のご来光を拝もうとする方々が毎年多くいます。
私も初詣ではないのですが富士山には一度だけ登頂したことがあります。 そんな訳で、今回はこの「富士山に登る」と言うことを書いてみたいと思います。 この無職COMの方々でもう既に富士山に登った経験が有ると言う方も居られるでしょう。 富士山には無いが他の山へ登ったことがあると言う方や、学校などで行く登山で、多くの方はある程度山登りは一度は経験されている方は多いと思います。 そんな山登りの中でもこの富士山は特別なのです。 私も山登りはそれほど経験は無く、一般的な山登りしか経験は無かったのですが、ある事で悩んでいた時、友人からの勧めでこの富士登頂を志したのでした。 富士山の登頂ルートは4ルートあり、一般的に人気のある河口湖ルート、須走口ルートは比較的誰でも安全に時間さえ掛ければ山頂まで行けるので人気があります。 御殿場口ルートは登頂距離が長い為、日帰りには向いていません。 で、もう一つのルート、富士宮口、このルートは登頂距離が一番短く、私は友人にこのルートを勧められ挑戦したのでした。 富士宮口ルートは富士5合目までは車で行き、その駐車場に止めそこから登り出すのです。 5合目から頂上に至るこのルートはほぼ一直線で、5合目の時点で2000メーター以上の高さですから既に雲の上にあり、頂上までの直線距離は約5キロの道程でご存知の通り富士山は視界を遮る物が何も無い禿山ですから頂上までを全て見通せます。 5合目から頂上までの間に休憩所が6合目、7合目、8合目、9合目、9.5合目と有り、それも5合目から見通せます。 私は5合目の登り口から頂上を見上げた時「これぐらいなら結構簡単に行けるのでは?」と思いました。 それもそのはずで直線たった5キロの道程です、しかもゴール地点が結構視界が良好な為か間近に見えるのです。 そんな私は意気揚々と登り始めました。 ここで一つ、富士山登頂の為の約束事を友人から聞いていたのです。 その約束事は・・・・ 一、友人達と登る場合、絶対一緒に登らないこと! 一、途中の休憩所で先に着いた人は後から来る友人を待たないこと! 一、高山病に掛かった人を見かけた場合、必ず手を貸すこと! 一、下山している時、登っている人達に向かって、「もう少しですよ」「がんばって」 と言う様な声を掛けないこと! この4項目の約束事は絶対守ることを言い渡されたのです。 私は山登りなどはそれほど経験は無いのですが、こんな約束事がある山登りは初めてです。 この時の私の富士登頂は、私がそれを友人に話したら結局4人集まり、私を含め5人の富士登頂でした。 その内の一人は既に5回の経験を持った友人が居り、しかし彼は今だ頂上にたどり着いたことが一回も無く、毎回断念してきたのでした。 私はその彼がどうして行けないのかが初めは不思議に思っていたのですが、私が登頂8合目に指しかかった時、その理由がだんだんと分かってきたのと同時に富士山での約束事の重要性も分かって来たのでした。 それともう一つの理由、友人がどうして数あるルートからここを選んだか?と言うことです。 普通の山での登山では、その登山途中で川のせせらぎが聞こえたり、木々からこぼれる太陽の光が心を癒したりして、キツイ中でも清涼感があったりするものですが、この富士にはそんな物が全く無い本当の孤独の戦いなのです。 しかもこのルートは一直線の最短ルートでありますから当然傾斜も激しく、普通の山登りの一歩とは訳が違います。 それと8合目からじんわりと来る、にわかな高山病の気配! 私は富士山を紹介してくれた友人のもう一つの話を思い出します。 「富士山は誰でも登れない!特に体力自慢の人や自己主張の激しい奴には富士山が受け入れないんだ・・・・・」 私はその言葉の意味と、富士山での約束事が身に染みて分かってきたのでした。 まず、友人達と一緒に登ってはいけない事は、どうしても体力がある人間は体力の無い人間より先に行ってしまいがちです。 すると体力の無い人はそれに合わそうとしてしまい、それがその人のペースを乱してしまい、息が切れて高山病に陥る危険が高くなるのです。 それと同様、休憩所で先に着いた人間が待つと言うのも同じ理由なのです。 視界を遮る物が全く無い富士山では休憩所で待っていることが見えてしまい、待たせていることの罪悪感でペースを乱してしまうからです。 下山途中、登っている人に対して応援の意味を込めた言葉もここでは危険行為に繋がります。 もう少しだ!と思う心がペースを乱しかねないからです。 それともう一つの一番重要な約束事、高山病に掛かった人を見かけた場合必ず手を貸すこと!これはある意味それだけ良くある事だということです。 私自身8合目付近でにわかに感じるところです。 この富士山のこのルートでは急勾配なだけに良く高山病に掛かる人が多く、周りの登山客に迷惑を掛けることが多いらしいのです。 その意味からでも分かるように、このルートでは自分だけの問題ではなく、人に迷惑を掛けない為にも、いくら体力に自身があっても奢らず、早く頂上に登りたい気持ちを抑え自分自身を律しなければ下手をすると高山病の罠に嵌ってしまうのです。 その意味からもあらゆる面でこの富士登頂は人生と大きくダブって来るのです。 さらに友人はこうも言っていました。 「富士山は登る勇気よりも降りる勇気だ!」 その通りなのです。 ほとんどの高山病に掛かり、他の登山客に迷惑を掛けてしまっている人達は、この降りる勇気が無い人達なのです。 このルートは先にも書きましたが、直ぐ目の前に頂上がある様に見え、特に9合目まで来た人達はどうしても後の一合をどんな状況でも、ここまで来たのだから後もう少しと言う気持ちを抑えることが出来ず登ってしまい、高山病と言う罠に嵌ってしまうのです。 この9合目から頂上までの間は、それまでより更に勾配が激しく、それは厳しいものなのです。 9合目から頂上までの間に、この部分だけ9.5合の休憩所を設けてある事で理解できると思います。 しかしこの休憩所の存在理由はただキツイだけの意味で存在している訳ではありません、ここで熟慮を・・・・と言う意味があるのです。 諺に「旅は90里を半ばとす!」と言う意味が本当に分かるのです。 あらゆる面で、この富士登山、富士宮口ルートは自分を見つめなおすこと、人生の教訓を学ばせてくれるところです。 幸い私は、初登頂にして頂上を制覇することが出来ました。 頂上までに要した時間、たった5キロの片道でしたが約9時間掛かりました。 慣れている人で2時間で登る人もいますが、また人によっては12時間要する人もいるらしいです。 それを考えてもこのような時間差が出る登山はそうはありません!その意味でもこの登山は深い物があるのです。 しかし、本当にスゴイと思わせてくれたのは5回挑戦して今回も途中で断念した友人なのです。 彼は片手間で来ているわけではありません、皆と同様やはり富士を制覇したくてやってきているのです。 しかし今回も断念した彼ですが、その彼の降りる勇気は彼の人間性にも良く出ているのです。 彼の決して前に出ようとしない性格、人に迷惑を掛けないと思う強い姿勢、自分とは違う意見にも耳を貸すその性格は、この富士登頂でも本当に良く出ているのです。 富士登頂はその頂点を目指すことよりそのプロセスが重要なのだ、と言うことが彼を通して本当に分かるようです。 最後にただ唯一、頂上に登り詰めた人だけが味わえる最高の事があるのです。 これを進めた友人が言っていたことで 「もし、頂上まで行けたならその帰り、大分離れたところから富士山を見るといいよ!」 私は友人が言うように帰路の途中遠く離れた場所から富士山を見ました。 すると、遠くからでも見えるあの富士山の頂上! 「あ〜!私は直ぐ前まであそこに居たんだ・・・・・」 この感動は頂上に行った者でしか味わえないものです。 色々な意味を込めてこの富士登山は私にとって、この先も良い思い出の一つとなるでしょう・・・・ もし、何か大きな悩みにぶつかった時、何か人生に行き詰った時、この日記を見て「富士山」に登ってみようと思ってくれれば幸いです。 必ず良い経験となることは保障をしますよ^^ |
名前 内容
ホームレス ミネヤとネタ切れホー△レスっち なんで水谷豊かなの??? (09/01/03 12:54)
ホームレス まりあさん へ〜!お殿様はそんなマニアだったのですか〜!それでは良くご存知でしょうね!^^追加分の二つ!まったくおっしゃるとおりです! (09/01/03 12:53) ホームレス 腐敗官僚さん 富士山頂マラソンのコースは御殿場口ルートを使うようですので傾斜が緩やかで富士宮口ほどきつくはないようですが、それでもきついでしょうね! (09/01/03 12:49) ミネヤとネタ切れホー△レス いつの間にか休憩シーズン2が始まってるw水谷豊出てこねーかな^^ (09/01/03 05:19) まりあ すばらしいお友達がいらっしゃいますね。どこかで下山をすることはとても重要なことなのでしょうね。ホームレスさんも漫画家のペンを折る?事もお辛かったでしょうねぇ。。。。/わたくしごとですが、殿が登山・山岳清掃マニアなんで、日本の山岳・ヒマラヤなどに行くことがありますが、私はいつもふもとで見学です(・ω・`) 個人的に登山よりロッククライミングのほうが好きだったり(*^_^*)/ 勝手に約束事もう二つ追加しますねw 一、男女平等の世の中ですが、「女人禁制」の山に堂々と女性が入らないこと! 地元の人の感情や信仰を損ねる他、トイレなどの設備も今一つなんでオススメ致しません。。。一、ご自分が出したゴミは必ず持ち帰ること! (09/01/02 22:25) 腐敗官僚 禿山には登った事があるけど、上から岩を投げ落とすDQNがいるんだよなぁ。勘弁してくれ…と思う。富士山頂マラソンってあるけど、富士吉田市役所から富士山頂へ駆け登る山岳マラソンレースってあるけど、そんなにキツイものなのかなぁ? (09/01/02 17:03) |
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