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爺放談


 ■ 2009/03/24 (火) 少し休憩46


「すみません所長少しお話が・・・・・」

私はその日の仕事終わり、昨日書いてきた辞表を渡すつもりでした。


「どうした?何の話だ!」

「はい・・・・・所長、今回の件ですが私なりに色々考えた結果これ以外に無いと思いまして結論を出しました・・・・」

「そうか!で?出した結論とは?」

「はい!大変自分勝手で申し訳ないのですがこれを・・・・・」

「なんだこれ?お前この会社を辞めるのか?」

「はい!もうこれしか所長を初め他の皆に迷惑をお掛けして・・・・これ以外本社にも皆にも・・・・・これで全ては丸く収まると思うのです。」

「そんな急に言われてもな〜」

「すみません!前に所長に言われましたように私の独善でこのような結果になりました、所長も本社に気まずくさせ、皆にも仕事を増やさせ、しかも失敗に終わった事は許されないことです、私が失敗したのですその責任は私一人が負うのは当然のことでしょう・・・」

「う〜〜〜ん、ま〜それはそうなんだが・・・これでは私が辞めさせたと言う風に取られそうだが・・・・」

「そんな事はありません、これはビジネスの世界なんですから私の担当したことは私が全責任を負うのが当たり前でしょう」

「では、お前が勝手にやって失敗して責任を感じ辞めた!と、報告書として本社に上げて良いんだな?」

「そうです!しかもそれは本当の事なんですから・・・・」

「分った!では言葉に甘えさせてもらうぞ!その様な報告書で良いのならこの営業所としての立場も守られるから助かるよ・・・」

「すみませんが宜しくお願いします。」

「分った!」

「有難うございました・・・それでは失礼・・」

「あっ!ちょっと待て!」

「はい!」

「明日急に辞められても困る!お前のユーザーの引継ぎ業務が終わってからにしてくれ」

「あっ!はい!そのつもりですが・・・・・」

「そうか!じゃ〜早いほうが良いから明日にでも引継ぎの奴を決めるからその業務が終了しだい退職と言うことで処理するからな」

「はい・・・・・」


私はこの所長との遣り取りは当然だとは思っていましたが、心のどこかで引き止められる・・・と少しは甘い期待もしていました。

あれほど良い時は嬉しそうに本社に報告をしていた所長が悪くなると一変してこの態度、その甘い期待も見事木っ端微塵に打ち破られ、これが企業という物だと更に痛感するのでした。


「発つ鳥後を濁さず、か・・・・・・」


そして次の日・・・・・

もう皆にも伝わっている様な気配の中、しばらくして所長から新しく私の引継ぎが決まり、それと一緒に私のユーザーを回る日が始まりました。


「○○さん・・・・」

「なに?」

「○○さん、この会社辞められるのですか?」

「う〜〜〜〜ん・・・」

「なんか厳しいですよね〜、○○さんも会社にとって良かれと思ってしたことなのになんかがおかしいですよね」

「・・・・・・」

「私も○○さんの様に大手に飛び込まなきゃいけないと何時も思っていましたよ!うちの会社は中小ばかりが相手だからこのままではいずれうちもやばい様な気がしてたのですが・・・」

「そうだね・・・・」

「所長も本社もそんな事ぐらい分ってるでしょうに!それを何とかしようと思っている人を辞めさせたらいけないでしょう」

「そうかもしれないね!でも、失敗をしちゃいけないんだよ、特に大きい失敗はね!」

「でも、失敗を恐れて居ちゃ何も出来ませんよ!」

「小さい失敗なら良いんだ!でも大きいのは駄目!多分それが組織と言うもので俺らはそんな組織に居るんでしょ!」

「そんなものかな〜」


彼の言うとおりで、当然大きいものほど失敗は付き物で、それを怖がっていては何も始まりません。

しかし私が言っている事も当然で、やはりある程度会社を大きくすると言うことは失敗を極力避ける事も事実です、社会の中では大きな失敗を何度も繰り返しをさせてくれるほど甘くはありません。

私は最初の訪問先にビルテクノさんに寄る事にしました。


「××様すみませんお忙しい所、この前に言いましたがこれからは彼が担当しますのでその報告で寄らさせていただきました。」

「本当に変わられるのですか?」

「はい!これからも彼が一生懸命やりますのでどうか宜しくお願いします!」

「そうなんですか・・・・残念です・・・次回は必ず貴方に仕事を回そうと思っていたのですが・・・・」

「いえ!大変嬉しい言葉ですが彼も私よりなかなか良い営業マンですよ!私の分まで彼を可愛がってやってくださいます様お願いします!」

「そうですか、分りました!○○さんがそう言うのでしたら彼に期待しましょう!」

「そうして頂けると助かります!本当に宜しくお願いいたします。」


こうして、私の全てのユーザーを彼と一緒に回って行き、そして何日かが過ぎほとんどの引継ぎが終わる頃を迎える時が来ました。


「此処で最後だがこれまでで何か不安なことが有るかい?」

「いえ!」

「そうか・・・」

「しかし○○さんは凄いですね!」

「なにが?」

「ほとんどのユーザーさんが○○さんが変わることにどうして?って聞いてくるじゃないですか!」

「そんな事無いよ!社交辞令だろ!」

「そんな事無いですよ!多分どこでも好かれていたのですね」

「そんな事は無いよ!たぶん俺は使い易かっただけだよ!」

「いや〜!違いますよ!○○さんはスゴイッすよ!」


私は彼のこの一言でこれまでの自分のしてきた事が全て報われたような気がして・・・

なにか自分の今置かれている事全てをようやく受け入れる事が出来たのでした。


そしてその日の仕事が終わり事務所へ帰るのですが、帰ったら私の机に茶封筒が置かれていたのでした。















名前

内容

告発者 ホームレス≒無職( ̄□ ̄)  (09/04/02 21:52)
告発者 ホームレス≒無職( ̄□ ̄) (09/04/01 00:11)
ホームレス 告発者っち うるさ〜〜〜〜い!無職の奴に言われたかね〜〜〜!^^ (09/03/31 23:22)
告発者 ホームレスは忙しくないだお( ̄□ ̄)自由人は自由に生きるから金も大して稼がないおヽ(´ー`)ノ (09/03/31 20:27)
ホームレス にゃ〜ごさん お〜〜〜〜〜!お久しぶり!お元気でしたか〜〜〜?^^なんか久しぶりのにゃ〜ごさんのコメントは非常に嬉しいです!すみません返事遅れちゃって!最近仕事が忙しく少し出張行ってました〜!今後もどうぞ宜しくお願いいたします〜!いや〜ホントに嬉しい!^^ (09/03/30 22:25)
ホームレス 告発者っち うるさ〜〜〜〜い!こちとらいそがしいんで〜〜〜〜! (09/03/30 22:20)
ホームレス 腐敗官僚さん 大丈夫です!なんと思われようと!そんな事を考える余裕すらありませんでしたから!^^ (09/03/30 22:19)
ホームレス まりあさん ベタとトーン?やはりまりあさんは漫画家?もしくはイラストレーター?まっ!それは置いといて私それ得意です!私がお手伝い致しますのでその代わりと言っちゃ〜何ですが・・・・オシメかえて!^^ (09/03/30 21:47)
にゃ〜ご なんて言うんでしょうね・・。正直肩書きのある人のリアクションって、そんなもんですにゃ。稀に熱血な方もいらっしゃるけれどwでも、良かったですねw引継ぎの営業の方は身を持って感じた、心からの言葉をくれたんだと思います。嬉しぃっすよねwそういうの^^ (09/03/28 02:01)
告発者 そんで、少し休憩4から始まってるお?!ふつー1から始めねーか(・∀・)/ヾ〜〜╋┓!なんで4から始まってんだお( ^∀^) (09/03/26 00:59)
告発者 波乱万丈39で止まってるお(; ・`д・´)!!!(`・д´・ ;) (09/03/26 00:55)
腐敗官僚 やっぱり転職以外の理由で辞表はまずいよ。事情を知らない人からみると、逃げたと思われるかも。 (09/03/24 22:45)
まりあ 茶封筒って、ひょっとしてアレですか?! 次回の展開が楽しみです。28日くらいまでしか閲覧できないので続きが気になります(*^_^*)/ ネームは没になりましたorz.. 休暇は返上して今夜は天王山です(・ω・´) 時間が無いのでベタとトーン#64貼りは、私より器用な殿にお願いしようかと企んでいますw (09/03/24 22:24)
ホームレス 腐敗官僚さん どうせ吹き飛ばすなら良い人がいまっせ!へへへだんな!なんかその名前は実のところ分らないけどなんかハンドルネ〜ムらしきものを使っててそれが告発者?とか言う物を使っているらしいのですが・・・・・^^ (09/03/24 20:11)
腐敗官僚 その茶封筒は高性能TNTを用いた手紙爆弾であった。証拠隠滅を謀る本社からの指示で粉々に吹き飛び…ってオチは無いですよ〜。 (09/03/24 20:03)


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