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爺放談


 ■ 2018/02/13 (火) 善意というもの B


春の甲子園、2度の優勝を果たし、沖縄では初の甲子園優勝という快挙を成した高校があった。

沖縄県民の悲願である甲子園優勝・・・

初優勝を決めた決勝の日、私は沖縄にいたがその日は沖縄県全体が、すべての県民が固唾をのんで家のテレビに釘付けではなかろうかというぐらい町全体が静まり返っていた。

そして悲願の初優勝を決めたその日は町全体がお祭り騒ぎで、県民のほとんどが甲子園の話でもちきりだった。

その高校の野球部員が沖縄へ帰ってきた時、町全体で凱旋パレード、消防まで出てきて放水ショーのおまけつきで米軍基地問題などその日だけは県民が歓喜の嵐に染まっていた。

そんな沖縄の英雄ともいえる高校に不祥事が起こった・・・

野球部監督の部員に対しての暴力事件が表ざたになった。

さらに上級生部員の下級生部員に対しての「いじめ」問題も発覚した・・・

私はこの野球部顧問と個人的に親しくしていた間柄でもあった。

この2つの問題はどちらも部員の親がリークしたものであった・・・

結果としてこの名誉ある野球部は対外試合の禁止、監督は一定期間の謹慎を高野連やその他からの指導を命じられた。

その後

その野球部では入部の際、親御さんたちから誓約書なるものを書かせるに至った。

もしこれを同意できないならいくらその子供たちが野球をしたくても入部できない。

野球部顧問は嘆いていた・・・

「いつからこんな世の中になった・・・」

謹慎という罰を与えられた監督。

彼は本当に真面目で、野球をこよなく愛し、部員たち全員に「栄光」という素晴らしさを分かち合ってもらおうと一生懸命に部員を育ててきた人であった。

この2つの事件をリークした親御さんたちの子供も野球部員だった。

上級生たちのいじめに至っては、それをリークするための用意周到さは驚くほど完璧であった。

その子供自身に小型カメラを備え付け、さらに部員たちしか入れない部室にまでいつの間にかカメラが設置されてあった。

当然だがその親御さんたちが部員である子供に指示し、誰も知らないうちに設置したのであろう。

さらに悪意を感じることは、その映像すべてには編集がされており、上級生たちが手を出したところばかりが映し出されており、その手を出した経緯などはすべてカットされてあった。

そしてその映像を親御さんたちは「いじめ」の証拠として高野連に匿名で郵送し、事件発覚となった。

沖縄県で有名であり、英雄とも称されている「裁監督」という人物がいる。

彼の自伝ともいえる映画も作られたぐらいの人物である。

なぜ彼がそこまで英雄と称されるようになったかは、それまで沖縄県代表の高校野球を全国レベルまで押し上げた実績を買われたからだ。

昔の沖縄代表は、1回戦敗退が当たり前の位置であった。

しかし彼は、沖縄県代表でも指導の仕方で変わる、子供たちの能力はたとえこの沖縄でもどこでも一緒である、その理念からそれまでの指導方法を変え、一心不乱に高校野球に情熱を注いだ。

そして、彼の高校は沖縄史上初の「2年連続決勝進出」の快挙を成し遂げた。

惜しくも優勝はできなかったがこの2年連続決勝進出は多くの県民に対し、本土に対しての劣等感を払拭し、「俺たちにもできる」という意識を植え付けた。

当時の野球部員だった人たちが語る彼の印象はほとんどが同じ印象だった。

「あの監督の指導は指導ではない!もうほとんど拷問だった」と・・・

「よく死人が出なかった!それぐらいめちゃくちゃだった」と・・・

おまけに彼を知る人たちがよく言う話で。

「あの監督ほどエコひいきが強い監督もいなかった」と・・・

彼はそんな指導を何十年も続けてきたが、一度として部員からも、もちろん親御さんからも問題視されてはいない。

彼の有名な話で、彼は無類の女好きで酒好きであったという。

毎日連夜のように夜の繁華街で女性をはべらかして豪遊していたという。

しかも驚いたことに彼は無一文で毎日高級クラブに通っていた。

当然お勘定は払うのだが、それが全て部員の親達が持っていたという。

一番えげつないことは、レギュラー線上の微妙な立場の部員の親たちに白羽の矢を立て、相当な金額の「お小遣い」と称するお金を引き出していたという。

ま〜英雄の陰にはそんな泥臭い話もあるという典型なのだろうが、しかし、実績は嘘をつかない。

現実にその彼の実績はその後も引き継がれ「優勝」という沖縄県民悲願の実績は彼の功績といっても過言ではない。

彼の代名詞でもある「しごき」「エコひいき」「体罰」

現代の人々はこれをどう捉えればよいのであろうか?

私にはわからない・・・・・










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