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なんくるなるさぁ〜!


 ■ 2004/11/28 (日) 成功哲学


近頃は新聞の広告欄を見ても、書店に足を運んで平積みになっている本を見ても、
「お金儲け」の本ってとっても多いですよね。
株や投資のHow to本も多くありますが、「お金持ち」というテーマの本も多くあります。
それらに付随して、成功哲学の本というのも昔のものがリバイバルされて、
ずいぶんとたくさん出ています。読まれた方も多いのではないでしょうか?

私の学生時代のバイト先の上司はこの成功哲学の本が大好きで、
いつもいつも読んでいました。
それらに付随したカセットテープなども買っていましたね。
私はそういう本には興味がなかったので、貸してもらっても読まずにいました。
何か胡散臭さを感じていたのです。

ところがですね、そうもいっていられない事態に陥りました。
業界で日本一の業績をあげてしまうような上司ですから、
ただの成功哲学好きの人というわけではなかったのです。

今は不景気ですからそういうところは減っていると思いますが、
研修の一環としていわゆる能力開発のセミナーに社員を参加させるケースがあります。
上司は社員研修ではなく、自費でこの会社に入った頃にセミナーに参加していました。
だから普通の人がするような発想とは全く違うんですね。
前回お話したような「イメージ」も使っていましたが、
目標を紙に書いたりして、何度も読み返すようなことを常々していました。

能力開発セミナーっていかにも怪しげですよね。
将来教師をするのならきっと役立つはずだから行ったほうがいいよと、
ずいぶん前から何度もその上司から誘われていました。
もちろん怪しげで行きたくありません。お金もかかりますからね。

そして論文に追われ、研究者への道が途絶えた頃、
彼から強く強くセミナーに参加するように説得されました。
彼が仕事と人間関係に行き詰まり、異例のことでしたがセミナーを再受講しました。
ちょうど4月から非常勤で働くことが本決まりになった頃です。
論文を提出するまでは無理だときっぱりと断りましたが、
その後で構わないからと、受講費をそのときは出してくれて(後に返しましたが)、
参加することになりました。

このセミナー、いろいろ問題はありましたが、私の人生を変えました。
変なことをいうようですが、
もし参加していなかったら今の私はこの世にいなかったかもしれません。
高額の参加費も研究者への道が途絶えたことで学費を充てることができました。
もし途絶えていなかったら、人生はもちろん変わっていましたが、
その後人生のどこかで壁にぶつかっていただろうと思います。
今だって壁にぶつかっているわけですが、
きっと壁に押しつぶされてしまって、それこそこの世にいなかったかもしれません。

胡散臭い成功哲学の本もこのセミナーをきっかけにたくさんたくさん読みました。
前回お話した他校の採用試験を受けに行った時に「イメージ」したのも、
もちろんセミナーやこれらの本から得た知識を応用したからです。

しかしこのイメージを使ったやり方には「タイム・ラグ」があることは、
前回の日記の中のお話でお分かりいただけると思います。
それこそ自分に都合がいいようにはそのイメージを活用できていないんですね。
バイト先の上司とも話したことがありましたが、
ずっとそれがどうしてなのかわからずにいました。

人間というのはどうしても物事を「ネガティブ」に考えてしまう生き物のようです。
そしてそのネガティブな考えがそのまま現実となって現れてしまう。
成功哲学のアイディアはそれをイメージや
アファメーション(肯定的な言葉の自分への問いかけ)を繰り返し行うことで、
普段ネガティブに考えてしまうことを打ち消すことで、
ポジティブな現実を生み出そうというものです。

だから一生懸命にポジティブなイメージを持とうと努力するわけですが、
これがめったにポジティブな現実とはなりません。
現に私も私の上司もそうでした。
確かにいつか叶うのですがベストなタイミングで、
自分にとってベストな形で叶ってしまうことがありませんでした。

ポジティブな自分への問いかけはしないよりはした方がいいに決まっています。
それは人間は常々「ネガティブ」に考える生き物だからです。
ポジティブな問いかけをしていたから、必要以上に悪くならなかったのでしよう。
あの時教壇に立つイメージをしなかったら、
戻ってくるようにいわれた非常勤の職も他の人にいってしまったかもしれません。
現に候補が他にもいたことを後で聞かされましたから…。

いずれにせよこれだけでも人の「思い」の力というのを
まざまざと私の場合は実感することができたわけですが、
これだけでは済みませんでした。
「心」と「思いの力」の凄まじい力にこの後私は翻弄されることになりました。
それは次回にお話したいと思います。


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内容

なんくるなるさぁ〜 大人の少年さん>私の疑問への回答をありがとうございます。私は人間はほっておけばどんどん悪い方向に物事を考えてしまう生き物だという認識に立ってお話を始めました。それで自分が望むとおりの、文字通り「文句なし」「不満なし」の人生が歩めていればいいのですが、現実はそうでありませんよね?少なくとも今の私は不満のない人生ではありません。その人生を作り出しているのが、もし自分の思いや考え方、普段無意識に口にしてしまうネガティブな言葉、ここでは「汚い言葉」という意味なのですが、これらを口にしたりすることによって、その現実をひきつけているとしたら、それを意識して変えてみることで、人生を変えられないものかと、提案しているのが、「成功哲学」を始めとした、「ポジティブ・シンキング」の主張なのだと理解しています。したがって、ネガティブな考えや態度を続けていて、その人生に不満がないのであれば、私の話していることは全くもって無意味なことなわけです。むしろ、ネガティブな言葉を使わないように、ポジティブな言葉を使っているけれどうまくいかず、ポジティブは自分にとっては難しいと、自分を責めてしまうのは一番のナンセンスなのだとも思っています。ただこの話には奥の奥があります。それが私が本当に話したいことです。そして皆さんにそれをどんな風に思われるのかを伺いたいとも思っています。そこまでまだまだ話せていませんが、そのときはよろしくお願いします。 (04/11/30 23:10)
大人の少年 ネガティブが必ずしも悪い事ではない>人間には後悔、反省、後ろめたい行動、など・・人によってはネガティブな事のようですが、それに対するイメージは人それぞれ違います、仰るように「いい、悪い」を判断するべきでないもの(事)もありうると私も思います。例えが適切ではないのかもしれませんが、世の中には「必要悪」というもの(事)の存在も否定できないと思います。(質問の答えになってないかも知れませんが・・。) (04/11/30 09:31)
なんくるなるさぁ〜 幸運を祈るさん>大人の少年さんへの返信にも書きましたように、ネガをいい悪いで本来は判断しなくてよいものなのかもしれないと思っています。まだこの話自体が私が本当に話したいこと、モヤモヤしている部分の入り口でもあるので、わかりづらい表現もあるかもしれませんが、「ポジ」「ネガ」ということに「判断」を持ち出さないことが、一番大事なことじゃないかなぁと思っています。もう少しこの続きを読んでみてください。いつもコメントをありがとうございます。 (04/11/29 23:39)
なんくるなるさぁ〜 40@男さん>私としては珍しく能力開発セミナーのよい面だけに焦点を当てて話しました。「いろいろ問題はある」と一言いれておいたのですが、それが打ち消されるくらい肯定しているように受け取れる文章だったのかなぁとコメントを拝読して思いました。こうしたセミナーの悪評の部分は手法ではありません。むしろセミナーを維持していく、その経営のあり方に問題があって悪評が目立っています。洗脳や暗示といったものは確かに使っていますが、これは現実社会の方がよっぽどひどいかもしれません。こうしたセミナーについてお話をしたくて、今回のお話を始めたわけではありませんので、セミナーそのものについては、また別の機会にお話したいと思っています。40@男さんに毎日読んでいただけて、ありがたい限りです。ありがとうございます。  (04/11/29 23:35)
なんくるなるさぁ〜 大人の少年さん>いつもコメントをありがとうございます。本当は私自身「ポジティブ」「ネガティブ」にほとんどこだわっていません。前回の日記にコメントをくださった方の中に「+思考」・「−思考」を使っていた方がいらっしゃったので、その方がわかりやすいのかもしれないと思い、ポジ・ネガを使っただけなんです。ところで大人少年さんに質問なんですが、ネガが必ずしも悪く事ではないケースというのを教えていただけますか?それとも「いい・悪い」で本来は判断するものではないのかもしれないとも私は思ったりもしています。 (04/11/29 23:21)
幸運を祈る ポジティブって難しいですよね。絶対にポジティブに考えようと思ってもどこかしらで、ネガティブな考えをしてしまいます。完全にポジティブって本当に難しいなって思います。 (04/11/29 21:15)
40@男 本日は能力開発及び自己啓発セミナー等についての私個人の考え方をコメントさせていただきます。この手のセミナーは”諸刃の剣”であると思っています。洗脳や暗示の手法も多く取り入れられていますし、ともするとその手法に飲み込まれてしまうこともあります。自己をしっかりと保ち続ける意思と必要なものを取捨選択し受け入れる柔軟性があれば、より自分を高めることが出来るものだと思っています。ともすれば取り込まれてしまう人も多いので悪評を耳にしますが、セミナーを受ける側によって善にもなり悪にもなるのではないでしょうか。PS:日記を毎日見させていただいています。おぼろげながら、なんくるさんの思考の方向性が見えてきたような気がします。もう少し日記を読む方に重きを置きたいと思います。 (04/11/29 14:15)
大人の少年 ポジティブはイメージを持ち続ける事は、いいことだと思いますがネガティブが必ずしも悪い事ではないはずです、人生、時には、過去を振り向くのもいいかも、です。 (04/11/29 10:23)


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