曖昧な未来

久しぶりです。

再就職手当ての書類を3週間前に人事の担当者に手渡し書き方の
指示もちゃんとしたのに関わらず締め切り２日前になっても届かず
不安になって連絡したところ「えっ？出したっけなぁ」ととぼけやがる。
結局紛失していたらしく慌てて職安に連絡を入れ書類を再発行して
直接本社に速達で郵送してもらい至急折り返し送ってもらう手配をする。
期日を過ぎると手当てがパァになる。幸い当日消印で郵送すれば受理される
ので滑り込みセーフとなる。うまくいけばの話だが。。
この担当者は以前にも会社に請求出来るはずの健康診断の領収書を紛失し
て悪びれる様子もなく「再度発行してもらえないか」とぬかしやがった前科者。
幸い金は戻ってきたが一度あることは二度あるのですな、全く信用出来なく
なった。ここまでスムーズに事が運ばないとイライラを通り越して失望する。

愛ちゃんとは進展がないどころかむしろ後退する勢いですれ違いの
日々を送っていました。いかんせん与えられた時間が短すぎる。
そう意識すればするほど何も喋れなくなる。無理をすればボロが出るのは
自覚しているからもはや私は彼女の前では言語障害児。
この性格、高校の頃から変わってないなぁ。
少し近づいたのに遠くなって行く彼女の後ろ姿。嗚呼。

一瞬愛ちゃんと二人きりになる時間があった。すると彼女から
「もうすぐお別れですね」と何気なく話し掛けてくれた。
どう返していいか一瞬固まってしまったがパートのおばはんに呼び出され
引き裂かれる。んがぁあ。障害が多すぎる。
シフト上では今日が最終日。
もう私、自分で何やってるのかわからなくなり凡ミスを連発。
誰か俺を殺してくれ。
何か振り切るような思いで頭を真っ白にして仕事に集中。やがて別れの
時間はやってくる。
んで、
私が倉庫でちょっと探し物をして戻って来たら彼女は既に帰宅した
とのこと。
はぁ？
今までの私は何？所詮僕はさよならの挨拶する価値すらない
同僚に過ぎなかったのか、何も僕は特別な期待やドラマを求めていたわけじゃ
ないがちょっとこの現実は僕には厳し過ぎました。ショックというよりなにか
全身の力がへなぁ〜と抜ける感じで次の日の休日は寝込んでしまいました。
ひどいっ、ひど過ぎる。。。。うっうっ。

死んだ魚の目をして出勤。
もう愛ちゃんはいない、喪失感と重荷が取れた安堵感、複雑な心境だ。
がいざ現場に入ってみると愛ちゃんがそこにいてちょっとびっくり。
神が与えてくれた最後のチャンスか？なんでも出勤日が１日伸びたそうだ。
でもただ遠目に彼女を見つめるしか術がない。愛ちゃんがそこにいる、それだけ
で十分、なのだろうか？

夕飯時に周りからさんざん「性格を変えた方がいい」「昔からそんな暗かった
のか？」とか突っ込まれる。別に責められてる感じはしないのだが
田舎の屈託ない明るい性格の人達にとっては僕のような他人を遠ざける
雰囲気を醸し出しているのは放っとけないというか理解出来ないのだろう。
それならこちらとしてはそっとしてくれるのがいいのだが、早い話が僕はカモ
にされてるってわけだ。のらりくらりとかわすコツも覚えたが最近日々激しさ
を増す突っ込みの対応にちょっと疲れている。
何より愛ちゃんの前で丸裸にされているような恥ずかしい気持ちを味わう。

遅番の仕事を終え、いざお別れの挨拶。
思いきってメールアドレス聞いたら快く教えてくれた。
「快く」？いいように解釈しているな僕。
僕が先に帰ろうとしたらDQNが「冷たいなぁ、最後までいてやれよ」とありがたい
突っ込みを受け僕は最後の最後で彼女と二人きりで帰れる展開となった。
DQNもたまにはいい突っ込みをする。初めて感謝した、ありがとうDQN。

二人でゆっくり駅に向かって歩いた、誰にも邪魔されることのない最後の時間。
見飽きた田舎の夜景も何故かこの時ばかりは新鮮に映る。

何か吹っ切れたように色々話したと思う。
話せば話すほど彼女は僕にない全てを持っている遠い存在のような気がした。
仕事の事、昔の部活の事、あまりよく覚えてない。
つい昨夜の出来事なのに遠い昔の事を回想しているような気がする。
結局何も自分の気持ちを伝えられないまま駅で別れた。
最初から言うつもりもなかったし伝えた所でもう答えはわかっているから。
これ以上惨じめな思いをしたくない僕のわずかな自尊心がそうさせたのか？
自分でもよくわからない。
手の平から大事なものがするっとこぼれ落ちた。
また見つけられるのだろうか？

うまく気持ちが書けないがこの曲の歌詞がうまく代弁してくれる。


僕らは離ればなれ。
たまに会っても話題がない。
一緒にいたいけれどとにかく時間が足りない。
人がいない所に行こう。休みが取れたら。

いつのまにか僕らも、若いつもりが年を取った、
暗い話にばかり、やたら詳しくなったもんだ。

それぞれ二人忙しく、汗かいて。
素晴らしい日々だ、力溢れ、全てを捨てて僕は生きている。
君は僕を忘れるから。その頃にはすぐに君に逢いに行ける。

懐かしい歌も、笑い顔も、
全てを捨てて僕は生きている。
それでも君を想い出せば、そんな時は何もせずに眠る眠る。

朝も夜も唄いながら、時々はぼんやり考える。
君は僕を忘れるから。
そうすればもうすぐに君に逢いに行ける。

by ユニコーン　「素晴らしい日々」