亀さん@Tokyo(´ω｀)

テクテク歩きながら今夜の寝床を探す。
屋根付きの駐車場が良いのだが、なかなかない。あっても私有地なので入れない。

深夜23時、しばらくして、小さいマンションの裏に人一人が横になれるスペースを発見。こりゃしめたものとディパックを背もたれにし、ようやく一息つく。

が、深夜0時を過ぎた辺りから冷たい強風が容赦なく吹いてきた。
ウインドブレーカーを羽織り、軍手をはめ、首にタオルをまくも、ちっとも暖かくならない。
たまらなくなってこの場を離れ、新たな寝ぐらを探し求めて暗闇を彷徨った。

閑静な住宅街に吸い込まれて行く人々を見ていると、帰る場所のない自分がとても惨めに思える。
いや、自分でやったことだからしょうがないんだけどさ。

歩き疲れて元居た場所に戻り、壁にもたれかかる。
歩いたから、しばらくは身体が温かいのだが、すぐに冷えて震えだす。
意識が半分朦朧とし、寝に落ちそうになると、悪魔の風が音を立てて吹き抜ける。

まずい！ このままでは死ぬかもしれん。

マジで焦る俺。
その時、マンションの入り口が開いていることに気づいた。

続く

コメントは、このシリーズが完結してから復活させます。