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ヒモと呼ばないで

9年ぶりに帰ってきました。誰か助けて。

 ■ 2003/12/15 (月) 学生


午後から散策。
明日からは、自分の裁量で生活をコントロールできなくなるのかと思うと、暗澹たる気持ちになる。

昨日坂で転んだことをまだ引きずっているのか、この好天にもかかわらず、丘陵は避けた。
代わりに選んだのは「玉川上水〜野火止用水」コースだ。

このコースを取ると、萩山駅から青梅街道駅、そして一橋学園駅を経て、玉川上水緑道に出るまで、車と並行して歩くコースを45分も進まなくてはならない。

そして、さぁ、そろそろ緑道だ、というところで妙に新しい建物に目が止まり、それと同時に今までずっと忘れていた事にハッと気が付く。
それは自分のもう一つの肩書き。
「学生」。

一橋学園駅の先を少し行くと、上水緑道沿いに、一橋大学小平キャンパスがあることは知っていたが、なんとその構内に「放送大学多摩キャンパス」なるものがいつの間にか出来ていたのだ。

その正門に「生徒募集」の看板。

…ウソ…こんなのいつ出来たの。
…俺もそういえば、学生だったはずだけど。

俺はウォーレットの奥に学生証があることを確認すると、門番の警備員に見学可能かを尋ね、中に入ってみた。

まだどこもかしこも新しいように感じる。
その中でも特に目立つ、門の真正面にある真っさらな建物の3・4階が放送大学だ。

ステンレスの印象が強いエレベータで3階に上がる。
奥の視聴室には、20代から60代と思しき、まさに老若男女が熱心に画面に向かい、ノートをとっている。
受付の前には、極々小さいが中庭みたいなテラスもあり、自販機が充実してる学生控室にも、何やら熱心にノートを見返す人が2、3人。

4階にも行ってみた。
「政治学入門」と書かれている奥の部屋を覗くと、黒板には見慣れないカタカナの専門用語が殴り書きされているが見える。
教科書を机に置いたままの先生の大きな声が、廊下まで聞こえてくる。
隣の教室では、小論文を書かされているのだろうか、タイトルが大書きされた黒板の前に先生らしき人が座り、学生は全員机に顔を伏せて、ペンを走らせている。

…なんかいい感じ。

もう一度3階に戻り、再度ひととおり見て歩く。
そして廊下に入学案内と各種小冊子を見つけるや否や、反射的にそれら全てをリュックに詰め込んだ。

妙に高揚した気分のまま、門番の警備員に挨拶してキャンパスを後にする。

再びウォーキングを再開し、お目当ての緑道にたどり着いたにもかかわらず集中できず。
このまま気持ちが冷めてしまうのを自分でも恐れたのか、不意に携帯を取りだし、念のため前に所属していた学習センターへ在籍確認を頼んだ。

ところが結果は「4期続けて科目登録しなかったため、この3月で籍は抹消になる。ただし、1月に面接授業の集中講義を受講して合格し、単位を取れれば、後4期間在籍可能」とのこと。

…1月に1週間ブチ抜きの面接授業なんて無理だ。
ということは、3月で籍は抹消されるのか。

残念…と一瞬思うも、今回は珍しくこれにめげずに、「それなら4月から再開すればいいか。今までの単位が消えるわけじゃなし。」と、何故かあっさりと気持ちは切り替わった。

帰宅して、食事の支度して、風呂に入って…ずっと、そのことばかり考えている。

あっ、忘れるところだった。
明日から、研修で朝早いんだっけ。

まぁ、それはどうでもいいや。
どうせ長年無職→やっと主夫(兼見習いライター1年)なんだ。
どう繕ったところで、ろくなもんじゃないのは間違いないんだ。
今さら何をしたって同じだ。
このまま行けばいい。

…それより、どうしよう。
「面白そうなこと」が新たに見つかったのだろうか。

やってみたい科目では、日本史が一番の興味だけど、それに限らず色々な分野の歴史やってみたいなぁ。

…どうしようか。

気が乗らないまま意地張って丘陵に行かずに、平坦なコースをで「上を向いて」歩いてみて、よかったかな。
さしずめ、八国山に例えるなら「ほっこり広場」か。
あそこも、急な下り坂を下りて、すぐの所にあるし。

歩き疲れたら、ベンチでお茶を飲むのもいいだろう。
それが例え¥100ショップの烏龍茶でも、あんなに美味しいじゃないか。

今さら何の役にも立たない「学校」や「知識」でも、俺がそこに「面白そうだ」と思えるものがあるなら、それで充分なはずだ。


明日帰ってきたら、少し詳しく調べてみよう。





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