新・ぢゃんく屋日記

午後の勤務中、市の広報担当者がやってきて「某新聞社の記者が雇用対策で働いている臨時職員の方にインタビューしたいと来ているがどうしますか？」と聞かれた。
「名前を出さなければＯＫ」ということで、作業場を離れて新聞記者のインタビューに応じることになった。
「今、各自治体が雇用対策に臨時職員を募集しているけど」と切り出した記者の思惑は、恐らく派遣切りで中心になっている製造業派遣と今のデスクワークのミスマッチを強調したいのかと思わせたが、記者にとって残念なことに僕は製造業の経験がない上に過去に事務職も経験しておりデスクワークにはそれほどミスマッチを感じていない。
淡々と質問に答えたが、期間が限定されている件での質問ではわざと話題を雇用対策全般に広げて「所詮は対処療法に過ぎず、ヨーロッパ諸国で行われているような長期的な失業保険の支給と職業教育を同時に行うのが好ましいと思う」と答えてみた。

デスクに戻ってから作業をしつつ、なぜこの雇用対策には人が集まらなかったのか自問してみたが、ある程度はさもありなんかなと思ったりした。
雇用条件が限られていた上に日給も決して高い額とは言えない。
しかも三ヶ月過ぎれば自動的に放り出されるわけで、それまで長期の派遣で働いていた人ならより長く働ける派遣先を探しに行く人の方が多いのだろう。
個人的には派遣労働はスポットや短期以外、もう懲り懲りなのだが。