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爺放談


 ■ 2008/11/27 (木) 波乱万丈38


「お〜い○○!竹宮先生の所へアンプの取り付けと配達があるのだが、君!行くか?」

「えっ!本当ですか?是非!是非行かさせてください!^^」

あれから間もなく、こんな嬉しい事が舞い込んできた!

私は一目散に支度をし、竹宮先生の買ったアンプを手に、地図を片手に車を飛ばしました。

私にとって初めて憧れの漫画家の先生に会えるので、車を運転する手も汗だらけ!気分も緊張しまくりで、何か変な事を言わないように心がけ、何とか無事に先生のアトリエに車を滑り込ませたのでした。

竹宮先生のアトリエは、自宅兼アトリエで、石神井の閑静な住宅街の中にありました。

私は緊張と、震える手で、チャイムを鳴らします。

「ピンポーン」

「ハイ」

「すみません!○○電気の者ですけど」

「あ!は〜い!今出ます!」

「おいおい!出てくるぞ!ええんか?俺!大丈夫か????」

「ガチャ!はい!お待たせ!こちらへどうぞ^^」

「あっ!はい!すみません!おじゃまします^^」


中に入ると直ぐアトリエに通され、仕事場に音楽を流す為これを購入し、仕事場の隅に設置して欲しいとの事でした。


「こちらでよろしいんですね!」

「はい!そこにお願いします!」


私は言われたとおりに、直ぐ作業を開始しました。

作業中も、私はその職場の雰囲気を、そこはかとなく観察しながら、アンプを取り付けていきます。

「多分、あの隅に座っている人が竹宮先生やろな?」

「やっぱり少女漫画家だけあって、女の人しかおれへんな〜」

「せやけど、ここからあの有名な(地球へ)が出きたんやな〜」

「でも、思ったよりアシスタントの数が少ないな〜」


しばらくして、アンプのセッティングも終わり、一応念のため、音出しをする為に何かレコードを借りる事で話しかけました。


「すみません!何かレコードをお借りできませんか?」

「あ!はい!ではこれをかけて見てください!」

「はい!」

「ジャジャ〜ン♪チャンチャラチャラチャラ♪チャラリンコ〜♪」

「はい!オッケーですね!^^」

「キャッ!良い音!スゴイ良いですね!^^」

「ありがとうございます!」

「○○さん?せっかくお出で頂いたのですから何かお飲み物でも出してあげて?」

「あっ!はい!」

「えっ!そんな!おかまいなく!」

「いえ!遠慮なさらず!どうぞどうぞ!^^」

「・・・・・待ってました!^^俺はこれを待ってたんですよ〜!^^遠慮なんてしませんよ〜!^^飲まさせて頂きますよ〜!^^」


私はアシスタントが入れてくれたコーヒーを飲みながら、アシスタントの仕事を食い入るように見ていました。

すると先生が。


「電気屋さんのお仕事も大変でしょうね?」

「いえいえ!先生の仕事の方が数倍大変ですよ!」

「そうですね〜私どもの仕事も大変ですね〜」

「先生の書いた作品!特にやはり地球へは愛読させていただきました。^^」

「まーうれしい!男の方が読まれているのは珍しいですね!」

「いえ!そんな事はないでしょう!あの作品は性別の関係など無い作品で、スゴク面白かったですよ!」

「有難うございます!^^」

「先生!実を言いますと私も漫画家になろうと田舎から出てきたんですよ!」

「へー!そうなんですか!」

「それがなかなか簡単な物じゃありませんね!今は食っていく為に電気屋をやっていますが・・・・・」

「そうですね〜漫画家になるのは難しいですよ!どこかの出版社には行かれたり投稿などされましたか?」

「はい!田舎に居る時から良く投稿はしていましたが箸にも棒にも・・・・・」

「じゃ!誰か漫画家のアシスタントになるのが良いですね!この子達もその為に頑張っていますのよ。」

「そうなんですよ!ですからこの仕事をしながら探したりしているのですが」

「そうですか・・・・・私の所は女性だけなので無理ですが、もし、私の出版社で探しているなら聞いてみてあげますよ!^^」

「本当ですか!」

「はい!^^」


私はそれから少しして、アトリエを後にしました・・・・・・


「やったー!!!!^^」

「ひょっとしたら本当にいけるかもしれへん!」

「竹宮先生ってめちゃくちゃええ人やな〜!」


確かにすごく気さくな方で、初めは竹宮先生と言えば少女漫画家では大御所で、キャリアも長く売れっ子だけに、もっとツンケンした感じをイメージしていたのですが、そんなイメージとはかけ離れた方で、実に素朴で全く偉ぶる所のない、すごく感じの良い方でした。


そして職場に戻り、上司の報告をしてその日も終わりに近づいてきました。

この頃の私は、これぐらいの時間が一番憂鬱になっていました。

家に帰るのが辛いのです、家に帰ると、また、何か言われるかもしれない、そしてなにより、私にとって何か良い事があると・・・・そんな日に限って良く何かがあるように思えるのです。

その日なぞはうってつけの何かがありそうな日に思えるのでした・・・・・・・

しかし、そうは言ってもいずれは帰らなければなりません、しばらくして、意を決して何時もの様に、特別喜ばず、特別落ち込まず、努めて何時もと変わらぬ風に、家へと帰りました。


「ただいま!」

「おかえりなさい」

「あ〜疲れた!お腹も空いたな〜」

「そうね!何か食べに行く?それとも家で食べる?」


私は家にはあまり居たくなかったので外で食べる事を提案しました。


「○○!最近あまり家では食べようとしないね?」

「えっ!そう?」

「そうだよ!ずっと!」

「そうかな〜?あんまり気にしてないけど・・・・」

「ううん・・・・・ずっと外でばっかだよ」

「じゃ!家で食べるか!^^」

「そんな事を言ってるんじゃない!」

「ほんならどないせ〜言うねん!」

「わたしあんまりお腹空いていないの・・・・・」

「じゃ後にしょうか?」

「うん・・・・・・」


それからしばらくは二人ともテレビを無言のまま、何も喋りかける事もなく見ていました。

その空間は、なにか海の底深く、果てしない深海の重苦しい雰囲気に包まれ、何時?この静寂が破られるのか?何時?どちらの方が破るのか?

多分、二人ともそれしか考えていなかったと思います。



そして、その静寂が破られる時が来たのでした・・・・・・・









名前

内容

ホームレス まりあさん ぜひぜひ沖縄にも来て下さい!^^食べ物はまずいですがそれでも全力でおもてなしをさせて頂きますよ!^^気候が安定しているのは梅雨が終わる6月後半が良いですよ!出来れば本島より離島がおすすめ!まだ珊瑚がいっぱい有ります。^^ (08/11/28 00:41)
ホームレス 豊臣秀吉さん そんな時代から竹宮先生の作品はあったのですか?そうか〜実は古い作品だったのですね!ということは竹宮先生って何歳だ?^^ (08/11/28 00:36)
まりあ 次で東京彼女編終わり?!ですね(^_^;) そういえばまだ沖縄に行ったことがない(・ω・`)  (08/11/27 08:49)
豊臣秀吉 竹と木の宮惠子作品はいいですよぉ。自分は『風と木の詩』に興奮した安土桃山時代でした・・・ (08/11/27 08:20)
ホームレス その友人には沖縄はうってつけですね!^^特にAIRFORS物はたくさん有りますよ!^^ (08/11/27 06:31)
ホームレス 天さん 嬉しい事言ってくるじゃ〜あ〜りませんか!^^なんとか飽きられずに頑張りますぞ!^^イエスタディですか!Cから始めればどうでしょうか?私って結構大雑把で困った時は何でもCからって決めてます!^^次のレパートリーは「悲しみはぶっとばせ」などはいかが?^^ (08/11/27 06:28)
壺中の天 私の古い友人が戦争マニアっていうのか「CONBAT」みたいな武器のオモチャや迷彩服の類をあつめている人がいますが、米軍払い下げなんて、アーミーって言うんですか凄く欲しがります。小判型の金属板に認識番号と名前を掘り込んだプレート。砂漠戦闘用の軍用靴だとか・・。いかにもオタクっぽいですね。沖縄は基地があるから手に入りやすいんですね。教えてあげよう。 (08/11/27 06:26)
壺中の天 最近ホームレスさんの日記が楽しみで目が覚めたらとりあえずパソコンの電源入れますよ。エピフォンセミアコ・・昨日、イエスタデイ弾いてたら傍らの女の子が「いつも同じ曲ばっかりひいてるね」って皮肉をいわれました。レパートリー増加計画中。 (08/11/27 06:10)
ホームレス 壺中の天さん うわー!おはようございます!^^朝早いですね!この時間の天さんのコメントは驚きました。^^そう言えば昨日楽器屋に行きましてエピフォンのセミアコを探したのですが売って無くってガッカリしました。ま〜楽器屋って言っても中古屋なんですが・・・・ついでにもうそろそろ沖縄でも寒くなってきたので古着のジャンパーでも買おうかなと見てたのですが、私の好きなMA1はお古でも高いですね〜!こちらは米軍のお下がりの物も多いのですが・・・・あと、AVIRIXもあったのですがこれまた高い!う〜ん悩んでしまう!買っちゃおうかな〜!^^ (08/11/27 05:54)
壺中の天 彼女との人間関係が佳境に入ってきましたね〜。BGMにテレサテン「別れの予感」あたりがいいかな。 (08/11/27 05:38)


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