大衆社会において危機意識が高まると世論が右傾化する傾向にあります。過去、ベトナム戦争やイラク戦争では開戦時米国民の多数が賛成を表明していましたが長期化や悪影響がではじめると反対が急激に増えました。ヒトラーの台頭もドイツ国民の圧倒的な支持によるものでしたし、大期の日本の対外戦争も国民の圧倒的な支持によるものでした。
民主主義、多数決の正当性とは”人間は神の一部である”や”人間は完全に近づきつつある”といった考えから生まれています。だから多数決で決定されたことは正しいのだ!最善なのだ!と。しかしこれでは、これは神様が実在して人間に正しい判断をさせる必要か人間が絶えず自己を高め正しい判断をくだせる努力をする必要があります。すこし進むと多数である事が正しいという考えが生まれますが、これは”赤信号みんなで渡れば怖くない”的な考えで、多数派の間違いの前例は数多くしかも最悪の部類に属す物も多く存在するのです。
民主主義・多数決は欠陥をかかえる制度であり、多数派の意見が小宗派の意見の搾取という面を孕むことはまず認識しておかなければならないことです。
そのうえで今の制度をいかすためにも、各人が良く知り、良く考え、正しい判断を下せるよう努力する義務が存在するのだと思います。
感情論・利害関係などから生まれる意見は自ら民主主義を傷つけ冒涜する事になっているのではないでしょうか?
投稿者 : 記入なし 日時 : 06/07/29 02:00