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アラ還の愚行記。

Author:ポンスター ( Profile )
還暦になってからの愚行に係る備忘録

 ■ 2023/05/09 (火) カイゴノミクス


今日は特段変わったこともない、つまり日記のネタもないという日である。こんな時は気になっていた記事でも書き残しておく。

●経済成長を生まぬ“カイゴノミクス”
新年度から新たに社会人になった方、転職なさった方も多いと思います。超高齢社会で働き手が減っていく中、いまや一人一人が貴重な社会の担い手。しかし、その限りある労働力が急速に医療介護分野へと吸収されていることはご存知でしょうか。
このままでは地方を中心に、産業の担い手がいなくなってしまう――。「安心・安全」を目指して充実を図ってきた社会福祉が、いまや日本の経済の足かせに。現行の医療年金制度を維持し続けるその先に豊かな未来が想像できず、私たちの将来は「不安」しかありません。
そんな平成後期の日本経済を支えた“アベノミクス”ですが、その成果とされる「雇用の改善」や「女性の社会進出」の実態が失業者と専業主婦を高齢者介護の現場へ駆り出しているだけだとしたら…。
経済成長を生まぬ“カイゴノミクス”を、このまま続けて良いのでしょうか。

●女性はみんな介護職員へ
アベノミクス以前となる2005年から昨年までに、最も就業者を伸ばした分野は医療福祉。その増加数は370万人と、就業者全体の増加数とほぼ一致します。
また男性就業者が微減する中での就業者全体の増加は、女性の「社会進出」によって達成。その最大の就業先もまた、医療福祉分野となっています。
つまり日本における「雇用の改善」「女性の社会進出」は、専業主婦から介護職員への転換であるといえます。これは欧米における女性管理職やキャリアウーマンの活躍のとはかなり違う様相を呈しており、今も縮まらない男女賃金格差の説明にもなるのではないでしょうか。

●低い失業率の正体は…失われていく技術と地方産業
また介護職の求人倍率は常に高値で、実質的に政府支出による失業対策として機能しています。2023年1月の需要不足失業率はゼロを超えてマイナス0.35%。もしも失業したとしてもすぐに介護職員になれるので、選り好みしない限り職探しに苦労することはありません。
かつて流行した現代貨幣理論(MMT)は、増発した貨幣によって雇用保障計画(JGP)を実行し完全雇用を目指すというコンセプトでした。赤字国債で支えられる介護労働はまさにJGPのイメージと重なります。
一方で介護就業者が急増した分、建築業・製造業の就業者は減少。一度失われた技術やノウハウは簡単には取り戻せません。特に地方では産業が縮小し、高齢者施設ばかりが乱立するという光景が広がりつつあります。

●「介護」業務から逃れられない理学療法士たち
急増しているのは介護職員ばかりではありません。結婚や出産でキャリアの中断が多い女性にとって、再就職しやすい医療系資格職は人気があります。
かつて男性が多かった「理学療法士」も、現在その半数は女性。本来ケガや病気によって体に不自由をもった方のリハビリテーションを担う国家資格職ですが、それがいま高齢者施設に大量投入されています。
理由は高齢者の身体機能の維持。しかし生理的な老化に対する理学療法士によるマッサージやストレッチを、広範に公的保険適応としているのは日本だけ。そこに費やされている社会保障費は5500億円。そして理学療法士の数も全世界60万人に対し日本で22万人と異常な多さになっています。
これだけお金と人員を投じた結果、健康寿命が延びて医療費が減じるなら合理的と言えるでしょう。しかし明らかに支出増分が多い以上、福祉制度としては諸外国同様に保険外自費サービスとして展開していくほうが妥当です。
高齢者施設は理学療法士を入れることで収益をあげていますが、その意義や目標が明確でないまま、本来の職務ではない介護業務へと理学療法士が割り当てられることも。
いずれ理学療法士と介護職員の境界は曖昧になり、せっかくお金と時間をかけて取得した資格が活かせず収入も下がってしまうのではないか…。そんな危惧が業界内に広まっています。

●未来予測から目を逸らして…
政府は2040年までに医療福祉の担い手は150万人以上の増員が必要と試算。これは労働者の5人に1人を医療福祉就業者にすることを意味しています。
しかしながら、医療福祉はいわば経済の「後方支援」。経済成長の原動力である民間市場の就業者を減らし、公営医療福祉の規模拡大をしていくのであれば、経済の停滞は今後も長く続くでしょう。
たしかに女性たちの家庭内介護から公的介護へと移行していくことで、介護離職やヤングケアラーといった問題は解決されてきました。一方で、周囲の家族から“消去法”で選ばれてしまう本人の希望なき延命治療や、際限なく対象者が広がる介護の需要といった、削減できる非効率な部分は明確です。
残念ながら医療費の無駄を一つ一つ是正しても、政府は新しいバラ撒き先を見つけ出すだけ。使える予算に制約がついて、初めて効果の小さい施策から順番に廃止が検討され、行政サービスは洗練・効率化していきます。
“カイゴノミクス”の際限なき膨張に歯止めをかけ、効率化により本当の意味で女性たちを介護から解放し、現役世代も働く高齢者も手取りを守る。そのために社会保障費の膨張は「しかたない」という先入観を捨て、増税や社会保険料引上げに頼らぬ効率化・合理化について考えていかねばなりません。


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ポンスター 無理に読まなくても大丈夫ですよ (・ω・)ノ (23/05/11 00:45)
記入なし 読むだけで、精一杯でした。。。 (23/05/10 08:47)


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