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ボロクソ駄目日記


 ■ 2010/01/26 (火) 密約


何体もの魔道アーマが大きな箱を貨物車に積んでいた、その光景をボーゲンは不服げに見ている、何故自分がこんな場所に回されねばならない!その思いが頭の中を駆け回り、いつの間にか不満となって顔に出てしまっていた、彼はかつて『フィン王国』の従事する伯爵の一人だった、だが功名心の強い彼は帝国が侵略してきた際にはあっさりと自国を見限り敵に情報を与えた、与えられた情報により『帝国』にとって目の上のコブである『フィン王国』を陥落する事ができ、彼はその功績を認められそれなりの地位を得たのだが、上からは無能と判断されているためか、補給や侵略後の反乱軍の鎮圧や治安維持といった片付仕事を課せられていた
ボーゲン「おもしろくもない!」唾を吐き捨てる
?「御機嫌斜めのようだね、ボーゲン伯爵」
背後から女が現れた、その姿を見れば誰もが息を呑むといった美女だ、ただし配下の魔物を付き従わせている点を除けば
ボーゲン「誰かと思ったらザバ殿か、何の用だ」
ザバ「そう邪険にする事はないじゃないか、頼んでおいた『ミスリスル』はこれで全部のようだね」
魔道アーマが運んだ大箱を見つめながらザバは訪ねた
ボーゲン「ああ、本国で生成されたばかりの『ミスリル』だ、そちらも例の物は出来ているのだろうな?」
ボーゲンの質問に応えるようにザバは魔物に指示を出すと配下の魔物が六つの大きな試験菅のような物を持って来た、ボーゲンが覗き込むと何やら生物の退治が蠢いていた
ザバ「大型の魔物が全部で6対、どれも新型さ」
『イース』を収める魔物達の領主ダーム、彼の配下の中でも1,2を争う実力の持ち主である側近のザバは普段は美しい女性の姿をしているが本性は凶暴な魔物であった、魔大戦の文明の源でもあったイース文明に興味をもった『皇帝』は国中の考古学者に『イース』の事を調べさせた結果、天空に浮かぶ大陸の事を知り、調査の結果この大陸が魔大戦の文明の源であった『イース』と知り、この大陸を支配する魔物の領主ダームの存在を知った、更なる力を手に入れる為には『イース』の持つ文明の英知は何としてでも手に入れたい、だが、いかにモンスターを操る軍事大国と言えど古に存在すると言われた巨大な力『魔道』の力を持つ魔物と戦う事は避けたかった、そこで彼は大司教ガリウスを交渉役とした、ダームの条件は『帝国』で生産されている『ミスリル』や兵力を要求とし、帝国側は引換えに魔物と『イース』に伝わる技術を手に入れていた
ザバ「しかし、合う度にその膨れっ面はどうにかならないもんかね?、せっかく見栄えの良い婦人が挨拶に出向いてるてのにさ。」
ボーゲン「このような所に飛ばされれば不平不満にもなるわ!ところでザバ殿何をしにこのような所へ来られたのかな、貴行のような者がワザワザ出向いたのだ何かあるのであろう?」
ボーゲンの態度にザバは気も留めずに
ザバ「あいかわらずでね、今日はねボーゲン伯爵あんたに良い話を持って来たのさ」



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