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ヒモと呼ばないで

9年ぶりに帰ってきました。誰か助けて。

 ■ 2004/01/06 (火) 連休初日/カワイー


今日、明日は休み。
働きだして初の連休だ。

しかし俺はどういう訳か、いつもより2時間も早く職場に向かって走っていた。
それは、昨日の仕事がどうしても気になったから。

段取りを間違えはしたが、途中、自分でそれに気付いて、結果的にはいつもと同じになっているはず。
しかし、「もしかしたら気が付いていない問題が他にあるんじゃないか」という気持ちが治まらず、手ぶらで行くのも気が引けたので、途中でHOTのペットボトルのお茶を人数分買い込んで、恐る恐る職場に行ってみた。

果たして、そこにいたのは隊長が一人。

まさに「はぁ?」という表情から一変、事情を話すや否や、彼の表情が見る見る解けて、お互いにそれぞれ違う意味で安心し、同じ苦笑いを交わす。

「特に問題はなし」「(お茶を見て)そんなに気を使わないで下さい」とのこと。
よかった。
これで連休を安心して過ごせるよ。

早速、家族3人でお出かけした。
行き先はまたしても、川越。

久しぶりに喜多院にお参りして、境内でテキ屋さんのお好み焼きを食べ、その時、東屋で弁当を落とした小学生くらいの女の子にあんパンをあげていい人ぶって、いい気分のまま知人を尋ね、菓子屋横丁の玉力製菓で手作りの飴を買って、QBハウスで髪を思い切り短くした。

娘と一緒だと神経を使うが、それは「疲れる」という事だけを指すわけでは決してない。

今日もいつもの知人宅で、ネコと犬の間をシャトルのように行ったり来たりで、大喜び。

唯一、はっきり発音できる言葉を連発。
俺も輪唱のように言葉を重ねる。

「カワイー」、「可愛い」

俺は敢えて赤ちゃん言葉を避け、意識して大人の発音で続けた。
その方が「手本」として適当だと思うから。

娘と妻は先に帰り、俺はクレアモールと呼ばれる長い長い商店街を久しぶりに歩いてみた。

何気なく「LOFT」に入ると、ある商品に目が止まった。
それは「トトロ」のぬいぐるみ。
一頭(一人?)だけ、「待ってたよ、遅かったね。」と言わんばかりにそこにいる。

狭山丘陵には「トトロの森」と言われてる所が幾つかあり、いつもの八国山にはないが、鳩峰山にはその2号地がある。

反射的に手に取りレジへ。
「プレゼントでお願いします」

急いで帰って、すぐ娘に渡した。
「今度は本物を探しに森に行こうね」
彼女は大はしゃぎで、強く抱っこしたまま、部屋を駆け回る。

俺はその上から彼女を捕まえた。
トトロ、娘、俺と、まるでロシアのマトリョーシカのような形になる。

「カワイー」
その瞬間、俺の腕の中で彼女がこの言葉を発した。
俺の初給料でのプレゼントに、これ以上ないお礼だ。

俺は同じように彼女の言葉をなぞった。

今度は彼女の発音そのままに。
自分の感情に素直になる素晴らしい「手本」に従って。

カワイー!


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