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ヒモと呼ばないで

9年ぶりに帰ってきました。誰か助けて。

 ■ 2004/01/06 (火) 連休最終日


連休2日目にして、最終日。

少し早く起きて、いざというときのためのご飯のまとめ炊きをする。
それを冷凍できる温度にまで冷ますのに時間がかかり、「専業」のままなら、こんなことする必要もないのにと思うと、残念、というより怒りに近い感情が湧いてくる。

でも、少し先までのメニューを、大雑把にでも、バランスや費用を考えながら決めていく作業は楽しい。
少なくとも、必ずしも紳士淑女ばかりとは言えない環境で「警備員」をするよりはずっとましな事は確かだ。

午後から、丘陵へ散策に出かける。
本当に久しぶりな感じがするが、最後に行ったのはいつだったか。
そんなに時間は経っていないはずだけど、なんか、もう思い出せないよ。

果たして、八国山は、その落葉樹のほぼ全ての葉が落ちきっていた。
その風景はもちろん悪くはないのだが、「専業」のままなら、その「変わり目」を連日味わえたのにと思うと、残念、というより怒りに近い感情が湧いてくる。

それでも、「冬」そのものの獣道を歩き回り、一汗かく頃になると、普段、というより「本当の」俺に還っていくような気がしてくる。

少なくとも、不特定多数が一日中出入りする鉄筋コンクリートの建物の階段を、行ったり来たりするよりはずっとましな事は確かだ。

明日の今頃は、「行ったり来たり」どころか走り回っているだろう。

そして、また段取りを間違えたりするのか。

里山で転んでも、山に迷惑はかからない。
俺の穿き込んだカーゴパンツとフリースの手袋が汚れるだけだ。

でも、「仕事場」は違う。
そうはいかないんだ。
どうしても自分以外の誰かに迷惑がかかる。

自分が生き生きしていられる世界から何故か追いやられ、不得手な場所で慣れない仕事を仰せつかった揚げ句、こんなに嫌な気持ちになるなんて。

残念、というより怒りに近い感情が込み上げてくる。

俺は知ってる。
この職場でも、毎日見てる。
「怒ってる」男のうち、「義」に適った理由でそうする者が、そんなに多くないことを。

そして、俺が「怒り」を感じてる理由も、まさにそれに適うわけもない。

「主夫」でいたいのにいられない、なんて理由でいくら怒っても無駄なんだ。
自分が欲する環境を自分で作れない男は「無能」で、おしまい。

また明日から、キャッチャーが「肩がいいから」という理由でピッチャーをやらされる毎日が再開する。

どうやって抑えろっていうんだ。



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