ヒモと呼ばないで

公休。

数日前に急に決まった休み。
何もしないまま、もう4時40分だ。

・・・イライラする。
・・・なんだ、この腹は。

ここのところ、体重がベストよりも10kg以上も重い、82kg台で安定してる。
特にこの腹。
立っても座っても寝ても覚めても、体の真ん中に居座る柔らかい重りが上目使いでほくそ笑んでる。

醜い

しかし、帰りがけにその日の限度額いっぱいに食べ物を買って、食う。
これだけが今の俺に生きているという実感を感じさせてくれるものだ。

最近のお気に入りは、スーパーの「むかしコロッケ(一袋4個入り)」、198円。

かぶりついた時に両の口元に散る、菓子に近いサクサク感を醸し出す狐色の衣。
油を吸った白いポテトの、口内に広がる温かい甘み。

200円でおつりがくる値段で、こんなに美味いものが、こんなにたくさん買えるんだ。
日本中に肥満が増えるわけだ。


もう4時42分。
あと2時間もしないうちに、夕飯になる。

俺は多分、それすら待ちきれずに、そのスーパーに行くんだろう。

何をするにも億劫なくせに、雨が降りそうでも、出かけていくんだ。
そして、またあのコロッケを買うに違いない。
もしかしたら、財布の小銭をかき集めて、1枚120円のフライドキチンも。

・・・。

「パソコンができる」と言えるようになるために、P検の受験準備するんじゃなかったのか。
ストレッチや上半身の筋トレ、スクワットなら、踵が痛くてもできるだろ。
子供たちの家庭学習の計画を見直さなくちゃならないんだろうが。
楽しみにしててくれる人のための小説はどうした。



もう4時45分。
また急に降り出すかも。

早く、スーパーに行かなくちゃ。

雨がまた降る前に。