人生には必ず邪魔が入る。

【名もなき男の、ああくだらなき我が人生】

第七章　最後の青春

第五話　


休日はもちろん、放課後や昼休みも皆サッカーをやっていた。
高校に行ったらサッカー部に入る。皆口々にそう言っていた。
私もそのつもりではあったが………

私はあまり人から受け入れられる性格の人間ではないらしい。
このブームの中においてもサッカーを一緒にやる人間を探すのに一苦労していた。
それでもハマってしまい我慢しきれず家の近くのグラウンドで一人でボールをしょっちゅう蹴っていた。
家の近くにそんな空き地のような誰でも気軽に入れるグラウンドがあった事は今考えると幸せな事かもしれない。

昔は小学校のグラウンドなんかにも高校生や中学生が勝手に入れたものだ。

しかしこういった青春時代からの経験が一人で人生を楽しむ事が出来る人間としての土台を作ってくれたと思う。
いろんな人がよく「たまには一人になりたい……」と言うが
私はその言葉を聞くたびに「俺はいつだって一人でいたい」と感じていたものだ。

しかし、それも今となっては………orz

Jリーグが波にのると今度は海外のサッカーへと話題がうつる。
当時の日本サッカーと世界のサッカーは今とは大違いだったのだ。

有名なサッカー番組と言えばダイヤモンドサッカーだが、
私はダイナミックサッカーから世界のサッカーを見始めた。
中３の頃、運良くサッカーの上手い同級生と同じクラスになる事が出き、サッカーの話しもしてくれたのだ。その同級生に教えてもらった番組だ。
86年、90年、W杯総集編のビデオも貸してくれた。

ダイナミックサッカーは当初は1時間番組であった。
まず前半戦を放送して翌週に後半戦を放送、そんな番組だ。
今の時代では考えられない事だろう。しかし当時はそんな番組でも貴重だったのだ。
94W杯予選、ブラジル対ウルグアイ、ノルウェー対ポーランド、フランス対ブルガリア
今では大人気のスペインリーグのバルサ対レアル
日本で初めて放送されたスペインリーグがこの番組だ。
ロマーリオの活躍で5-0のバルサ圧勝。

しかしダイナミックサッカーも短命だった……
後に1時間25分番組となり1試合を編集して放送するぐらいにまでなったが、ブームに飽きた人間が離れていったのだろう。。。



その時代に捧げるBGM　
ダイナミックサッカーOP＆ED BGM
https://youtube.com/watch?v=4-BQe32PDZ8&feature=share9
これの6:40ぐらいから流れる曲
大好きでした。