チーは笑っていた。
今、僕は彼女と同じ年になっている。
no.2200 記入なし (05/10/13 11:28)
そして同じニートに
no.2201 記入なし (05/10/13 11:31)
けれども、今なってになぜ僕のところへ電話をかけてきたのだろう?
そこである事実に気が付き、愕然とした。
彼女が消息を絶ってから一度、僕は引越しをしたのだ。
この電話番号を、彼女は知っているはずは無いのだ…。
no.2202 記入なし (05/10/13 11:33)
そうか電話帳か104だな。
no.2203 記入なし (05/10/13 11:34)
いやまてよ、電話帳には載せてなかったはずだぞ。
no.2204 記入なし (05/10/13 11:37)
終焉
no.2205 記入なし (05/10/13 17:12)
それは、第3章のはじまりにすぎなかった。
彼女はこの世に存在していなかったのだ。
確かに電話の声は彼女の声・・・。
俺はいったいどうしてしまったんだ
no.2206 記入なし (05/10/13 19:17)
あ、単に電話番号変えていないだけだった。
そういえば今おれは実家に帰ってるんだっけな。
no.2207 記入なし (05/10/13 19:18)
いやいや、やっぱり実家じゃなかった。ずっと一人暮らしだったんだ。
おかしいな、もうボケてきたのだろうか?
まあ、とりあえず今はそんなことどうだっていい。
問題は留守電に残っている、あの声だ。
no.2208 記入なし (05/10/13 19:25)
幻覚が聞こえてくる。
だ、騙されるな俺!
ここは実家なんだぞ!
ゆ、夢なのか、、。
no.2209 記入なし (05/10/13 19:48)
「ほら!いつまで寝てんの、しょうがない子だねぇ!」
no.2210 記入なし (05/10/13 19:50)
「だ、だれだこの人は、、。」
何故俺の名前を知っているのだ?!
no.2211 記入なし (05/10/13 19:53)
よっぽど疲れているらしい・・
幻聴が聞こえるとは・・
今日は早めに休もう。
不安になって留守録の声をもう一度聞いてみた。
「私のこと・・・憶えて・・いますか?」
確かに声が入っていた
どうやらこれだけは現実らしい・・・
no.2212 記入なし (05/10/13 21:22)
5年前の夏・・・
彼女はこう言ってた
「世界がこんな状況下でも、それでもあなたはちっとも変わらなくって・・」
「あなたおかしい! どうしてそんなに冷静でいられるの?」
「あなた本気で人を求めたことある?」
「あなた社会がどうって口癖よね?」
「社会を愛せても、あなたは一人の人間を愛せないのよ」
「でも社会って一人一人の人間の集まりなのよ」
空がみるみる群青色に染まってゆく・・
降りしきる雨の中
僕は何も言えずにただ立ち尽くしていたんだ・・・
それから彼女とは逢っていない。
no.2213 記入なし (05/10/13 21:54)
そんな回想に浸っていると突然背後からアラブ訛りの英語で「Don't move!」と頭に銃を
突きつけられた。全身が金縛りにあったかのように固まってしまった・・・
no.2214 記入なし (05/10/13 21:59)
しゃちょーさん。
カタコトの日本語で話しかけてきた。
その、アラブ人の話によると彼女は生きていて、
宗教に目覚め、今、最終解脱をするところらしい
no.2215 記入なし (05/10/13 22:05)
俺は激しく慟哭した。彼女は生きていたのか・・・思わず涙が頬を伝った。
頼む、命だけは助けてくれと背後を振り返るとアラブ人らしき男の姿はどこにもなかった・・・
幻だったのだろうか?頭が錯乱していた。ただ窓の外の綺麗な満月が妙に赤く色づいていてこれから恐ろしい出来事が待ち構えていることだけはおぼろげながら感じることができた。
no.2216 記入なし (05/10/13 22:17)
これから一体どうすればいいのだろう?僕には全く分からなかった。
ただ、彼女に会いたい、それだけは確かだった。
no.2217 記入なし (05/10/13 22:22)
一日経ち、
一ヶ月が過ぎた・・・
そして
1年経ち、
とうとう5年が過ぎた・・・
no.2218 記入なし (05/10/13 23:52)
忘れてたな・・・
何もかも・・
no.2219 記入なし (05/10/14 02:20)
失業給付もわすれてた。
どうしよう、1ヶ月の飯・・・
no.2220 記入なし (05/10/14 04:17)
とにかくアラブに行くしかない。
俺は迷わずに空港へと走り出していった。
一応金もあるし、パスポートもあと9ヶ月残っている。
no.2221 記入なし (05/10/14 10:00)
そしてアラブ到着。
とても暑い。
今の時間は13:00。
2222GEt!
no.2222 記入なし (05/10/14 10:09)
彼女は空港まで出迎えに来てくれていた。
「ねえ、ずっと待ってたからお腹すいちゃったわ。ご飯にしましょ」
no.2223 記入なし (05/10/14 18:36)
「UAEって
豊富な石油のおかげで
国民は豊かな暮らしをしているんでしょ?」
no.2224 記入なし (05/10/14 19:13)
「おなかすいたの?」
「じゃあ、静かなところへ行こうよ」
no.2225 記入なし (05/10/14 19:16)
そこで僕らは、目に付いた山田うどんに入ることにした。
「すいません、え〜とカレーセット2つ。おまえは何にする?」
「2つとも自分が食うのかよ」
no.2226 記入なし (05/10/14 20:08)
怒った彼女はいきなり「パルプンテ!」
no.2227 記入なし (05/10/14 20:10)
彼は、彼女の呪文により、日本に飛ばされたのだ。
ココで解説しよう。この読者なら分ると思うけど、彼女は
アラブでの修行により、最終解脱をし、呪文を覚えたのであった。
no.2228 記入なし (05/10/14 21:33)
それはさておき・・・飛ばされた彼は瞬間的な方向音痴になっていた!
ここは何処だい?・・・確か今まで空港間で行ったはず?
あ―?彼女の変なお呪いで飛ばされたのか…ありえねーw
って!ここは何処?見上げて見るとモリゾーとキッコロの看板があった。
ここは愛知か、さてどうするよオレ!?
no.2229 記入なし (05/10/14 21:50)
実は愛知ではなかった。
すでに役目を終えたモリゾーとキッコロの看板は
日本ではない場所でリサイクルされていたのだ。
no.2230 記入なし (05/10/14 21:58)
とりあえず、ここがどこだってかまわない。
昼飯を食べそびれた僕は、ひどい空腹感におそわれていた。
no.2231 記入なし (05/10/14 22:05)
アナタ マネ アリマスカ?
何処だ、ここ?
とりあえず、適当に店に入り、注文する。
no.2232 記入なし (05/10/14 22:15)
10分経った
no.2233 記入なし (05/10/14 22:46)
さらに10分経ったが・・・
no.2234 記入なし (05/10/14 22:49)
もう、僕おなかいっぱい!この店のシシケバブがあまりにも美味しかったので財布の中身をすっかり忘れて食べまくってしまった。
no.2235 記入なし (05/10/14 22:52)
すっかり気を良くした所で、いつものように内ポケットへと
手を伸ばすと、無い…財布が無い!
丁度良い事に、店員も皆もこちらを見ていない!さて…
no.2236 記入なし (05/10/14 23:08)
猛ダッシュ!!!!!!
あとは野となれ山となれ!だ。俺は人生で初めて罪を犯した。
・・・それも食い逃げという下等な罪を!!神よ、許したまえ。そしてご加護を。嘘。さ〜てこれからどうするか・・・俺・・・。
no.2237 記入なし (05/10/14 23:27)
とりあえずお金を稼がなくてはいけないと思い、
バイトを始めることを決意したのだが・・・。
no.2238 記入なし (05/10/14 23:44)
とりあえずお金を稼がなくてはいけないと思い、
バイトを始めることを決意したのだが・・・。
no.2239 記入なし (05/10/14 23:45)
無職ドットこむで1日遊んでしまった...
no.2240 記入なし (05/10/15 00:24)
そのとき
着信アリ
no.2241 記入なし (05/10/15 00:25)
着信内容は??
no.2242 記入なし (05/10/15 00:38)
会話の相手は、空港で別れた【いや!彼を呪文で飛ばした】彼女からだった!
彼女・・・大丈夫だった?
彼(オイオイ!オレを飛ばしたのは、お前だお前!)・・・いや、別に大丈夫だよ!w
今何処にいるの?
no.2243 記入なし (05/10/15 00:46)
「何処なのかは僕にも分からないよ、日本じゃないことだけは確かだけれど…」
すると彼女は聞き取れないような小さな声で、ごめんなさい、とだけ言った。
「今度はもっとお手柔らかに頼むよ」そう明るく笑いかけると、彼女もふふっと笑いを漏らした。
けれどもその時、僕の心の中には一つの疑問が生まれていた。
≪彼女は――、本当に僕の知っている彼女なのだろうか?≫
no.2244 記入なし (05/10/15 01:17)
「私のこと・・憶えて・・いますか?」??
ぐらぐらと世界が回る・・・・・
「私のこと・・・憶えて・・いますか?」 ???
間隔が・・・違う?
君は誰だ
no.2245 記入なし (05/10/15 01:24)
ふふっ、と彼女はまたあの笑いを漏らした。
「私は私よ。それ以外にどう説明すればいいのかしら?」
no.2246 記入なし (05/10/15 01:39)
「違う!」
「あいつはそんな喋り方はしない!」
「君は誰なんだ!」
・・・・・・・・・・・・・・・
気がつくと、見知らぬ天井が見えた。
ベッドに寝かされている。
特に何処も怪我していないようだが・・・
カッ カッ カッ カッ
足音がゆっくりと近づいてくる
そしてドアノブがまわり、ドアが開いた・・・
no.2247 記入なし (05/10/15 01:50)
「あら良かったわ、意識が戻ったのね」
そう声をかけてきたのは、少し年配の看護婦さんだった。
「僕は…僕はどうしてここに?」
上半身を起こそうと手に力を込めると、眉間の奥がズキリと痛んだ。鉛でも入っているかのように重い。
「憶えていないの?あなた、空港で倒れて運ばれてきたのよ」
no.2248 記入なし (05/10/15 02:09)
空港・・・
ということは、やっぱりあれは、幻だったんだな。
何処までが現実なんだ・・・
痛む眉間に手を当ててみる。
チップなんかは入っていないようだ。
当たり・・・前・・か。
no.2249 記入なし (05/10/15 02:22)
しかし目覚めた空港は元いた空港ではなかった。
「ここは・・・」
目にした物は、大きく黒い翼を持った悪魔のような戦闘機だった。
no.2250 記入なし (05/10/15 02:30)
「看護師さんここは、軍事施設の近くなのですか?」
「近くも何も・・ここは軍の病院ですのよ」
何かが・・お・か・し・い・・
『何故この人は日本語を喋れるんだ?』
『院内の散策は明日するとして、今日はもう寝るか』
急に睡魔が襲ってきて、僕は深い眠りに就いた。
no.2251 記入なし (05/10/15 02:52)
雨足はどんどん強くなってゆく・・
どれほどの刻が過ぎたであろうか・・
群青色に染まってゆく空に
真紅の花が咲く・・
そこで目が覚めた。
no.2252 記入なし (05/10/15 03:15)
「ここはどこなんだ、、。」
マンションの1室っぽい所にいる。
10分程して、
桜のメロディーが流れてきた。
煙らしきものが部屋中に蔓延してくる。
これはなんだろう。。。
no.2253 記入なし (05/10/15 10:01)
どこからこの煙が出てくるのかと不審に思い、たどってみるとそこはキッチンだった。
床には七輪が置いてあり、網をかけた上に秋刀魚がのっている。
そうか、僕は秋刀魚を焼いているうちにウトウトして…。
なんだか長い間、おかしな夢を見ていた気がする。やけに疲労感の溜まった足腰は、歩くたびに悲鳴をあげた。
no.2254 記入なし (05/10/15 11:58)
偶然だったとしたら僕はとんでもなく運が良い。秋刀魚は焦げずに、いい具合に焼きあがっていた。
火事にでもなったら目も当てられない。僕はほっと胸をなでおろすと、秋刀魚を皿に移した。
冷蔵庫を開けてみると、瓶ビールが3本入っている。
秋刀魚とビールで腹を満たせば、疲労感だって癒えることだろう。
no.2255 記入なし (05/10/15 12:16)
秋刀魚は大ぶりで、その肉厚の身を箸でほぐすと、ほくほくと美味そうな湯気を立てた。
脂のノリも良さそうで、かと言ってギトギトしたような脂っぽさは全くない。
七輪で焼いたおかげだろう、まさに理想的な焼き加減なのだった。
大根おろしがないのを少し残念に思ったけれど、この秋刀魚はむしろ醤油のみで食べた方が良い気がした。
取り分けた一切れを箸でつかみ、口に放り込む。その瞬間、至福が僕の口の中に広がった。
良質な脂のうまみが噛み締めるたびに流れ出し、香ばしい醤油と溶け合って、
素晴らしいハーモニーを生み出していた。
「なんてうまい秋刀魚なんだろう…!」僕は半ば感動にも似た思いで、そう呟いた。
瓶ビールをグラスに注いで、一杯目を一息で飲み干した。
最高の秋刀魚とビールはとても良く合った。その時の僕は、間違いなく幸せだった。
no.2256 記入なし (05/10/15 19:03)
ひと時の幸せは一瞬だった。気がついたらアラブにいた。
彼女は、何も無かったように微笑んでいる。
そうだ。あの事を聞こう。お前は誰なんだと。そしてなぜ
俺をココに呼んだのかと・・・。
no.2257 記入なし (05/10/15 19:57)
かなりうなされていたらしい。
シャツが濡れている。
そうか昨夜飲みすぎて・・
やけにリアルな夢だったな。
no.2258 記入なし (05/10/15 22:09)
第二章
〜回想〜・・無職学院編
『また、屋上かな・・』『いた・・』
「蒼井って、またここにいるんだな」
「誰?」「緋山君か・・」
「緋山君って変わってるよね?」
「何処が?」
「普通のところが・・」
「ああ・・そうみえるだけ」
「緋山君は、何でこんなところにいるの?」
「昼休みに屋上ってそんなにおかしいか?」
「違う。学院のこと。全然問題なさそうだけど・・」
「さあな。これでも係数は+80なんだ」
「そうなの?」
「・・・」
「・・・」
「昼、食べないのか?」
「うん。全然お腹減ってないし。」
「グウ」!
「い、今のは、違うんだから」
「ああ、知ってるよ」「だから、一緒に学食行こうよ」
no.2259 記入なし (05/10/16 01:23)
「緋山君って女友達多いよね?」
「そうでもないと思うけど」
「男も女も普通に友達だけど」
「ふーん。人気あるんだ?
「人気があったら、彼女の一人ぐらいいるはずだろ」
「・・・・いないんだ・・」
『ふふふ、一面クリアってとこかな』
no.2260 記入なし (05/10/16 01:27)
2面が難しいんだよなぁ…。そうぼやくと、僕は握っていたコントローラーを放り出した。
テレビの画面に浮かんだ≪ゲームオーバー≫の文字をにらみつけたけれど、それで先へ進めるわけでもない。
諦めてファミコンを片付けると、どこかへ出掛けようと考えた。
さて、どこへ行こう…?
no.2261 記入なし (05/10/16 02:29)
今日は天気がいいな。
台風が近づいてきているってのに。
すでに街はクリスマスに向けて準備をしている業者も少なくない。
no.2262 記入なし (05/10/16 12:03)
そうだ、こんな日は本屋に行って求人誌でも買うとしよう。
俺は親父のお下がりのF355のキーをつかんで、ガレージに向かった。
no.2263 記入なし (05/10/16 13:24)
と思ったが、
健康のため
自転車で行くことにした
no.2264 記入なし (05/10/17 03:01)
根本はるみを荷台にのせてみた
no.2265 記入なし (05/10/17 03:02)
・・・動かない。
やっぱりバイクで行くことにした。
no.2266 記入なし (05/10/17 03:04)
おっぱいが背中に当たった
no.2267 記入なし (05/10/17 03:05)
腹も当たった。
no.2268 記入なし (05/10/17 03:06)
根本はるみの元祖でぶや
no.2269 記入なし (05/10/17 03:07)
電気屋の前で大画面液晶を覗き込む。
そこにはどこかで見たことのある顔が映っていた。
no.2270 記入なし (05/10/17 03:10)
根本はるみ
no.2271 記入なし (05/10/17 03:10)
根本はるみ大人気!
no.2272 記入なし (05/10/17 03:11)
根本はるみ大ヒット!
no.2273 記入なし (05/10/17 03:12)
学院での一日は緩やかに過ぎてゆく。
「緑川って、いつも一人なんだな」
「・・・・・」
「家、遠いのか?」
「・・・・・」
「どうしていつもそうなんだ?」
「答えなきゃ・・いけない?」
「おまえはどうしてここにいるんだ?」
「私・・適応係数マイナス80だから」
「緋山こそ、何でここに・・」
「はは、オレは係数+80だから・・」
no.2274 記入なし (05/10/17 03:25)
緑川「ねえ、コギト エルゴ スム って知ってる?」
緋山「我思う、故に我あり・・だろ?」
緑川「つまり、自分が思わなければ、感知しなければ我は存在しない。」
「物理的存在としての私は、私が私を感知しなければ、存在しないの」
緋山「そんなわけないだろ」
「なーんにも考えて無くったって在るものはある。」
緑川「記号としての私はね」
no.2275 記入なし (05/10/17 03:34)
「いい加減目覚めなさい」
そんな声がかすかに聞こえてきた。
no.2276 記入なし (05/10/17 10:40)
「学校に遅れるわよ!」
その言葉で僕はハッと飛び起きた。
え…?学校?僕は学校なんかとっくに卒業して、今は無職の身で…。
「そうか、全部夢だったんだ!!無職だったことも、採用が貰えずに苦しんだことも!!!」
僕はランドセルを背負って元気良く家を飛び出した。
「それにしても本当に嫌な夢だったなあ。ああならないように、これからはちゃんと勉強するぞ!」
清々しい朝の空気を胸いっぱいに吸い込んでから、まぶしい朝日に向かって堅く誓うのだった。
no.2277 記入なし (05/10/21 01:18)
そして僕は中学生になった。
今まで勉強はしてきたんだけど・・
でも、ある日考えたんだ
僕は何のために勉強してるんだろう?って
そしたら、何も手につかなくなっちゃった。
阿久津先生
何かアドバイスを下さい。
no.2278 記入なし (05/10/21 01:55)
阿久津先生:「じゃあ、あなたをエスコートあげる。」
先生と僕の二人しかいない教室の中に、何とも言えぬ雰囲気が漂う。
僕は手の平に汗をかきながら、心臓の鼓動を抑えるのに必死になった。
「先生・・・」
僕は身を強張らせつつ目を閉じた。全身が汗でびっしょりだ。
阿久津先生:「怖がる事は無いのよ。リラックスして、ね。」
先生は僕の頭を優しく撫でて、耳元で囁いた。
その声は快い風のようで、先生の甘い香りが僕の思考を鈍らせた。
と同時に脱力感を覚え、頭が真っ白になった。
胸の鼓動はおさまらない。
阿久津先生:「ンふっ。可愛い子。」
先生はそっと僕の肩を両腕を回し、優しく僕を抱きとめた。
「暖かい。」
そう、僕はずっと忘れていた。この安堵感を。
勉強に疲れ、自分が何を目指していたかも忘れ、夢や希望も遠く見失ってしまった毎日。
怖かった。寂しかった。
他者に受け入れられるのかどうかが不安だった。孤独。
知らぬ間に僕の頬には、あつい涙が流れていた。
体の振るえが止まらなかった。
阿久津先生:「寂しかったよね。辛かったよね。でも、もうそんな思いはさせないから。」
それから僕は、そのまま先生に身をまかせた。
no.2279 記入なし (05/10/21 03:21)
夕暮れの教室に、
何処までも、何処までも
優しい刻が流れる・・・
暖かい・・
ああ、忘れていたな、この感じ。
毎日ラッシュの地下鉄に乗って、
テキトーなセリフ喋って・・・。
群集の中にいるけれど、僕はいつも独りだった。
そう、−50度の寒気団の中にいたのさ。
でも、先生は僕を受け入れてくれた。
もう一度僕は世界とつながれたんだ。
先生の腕の中で僕は・・
世界が何なのかが少しだけ分かったような気がしたんだ。
例え人間が、人生が、人類が、すべてこの世のものが
無意味であり、無価値であったとしても、
自分は愛するもののために戦う、そのために この命はある。
阿久津:
「だからもう自分に問うのはおよしなさい」
「誰のために鐘は鳴るのか・・」
「それは、あなたのために鳴るのです・・・」
僕:「先生!」
「ミシッ」
廊下の向こうで、誰かの足音が遠のく。
翌日、先生は教育委員会に呼び出された。
no.2280 記入なし (05/10/22 00:19)
海を越えて 山を越えて
レールの上 飛び越え
今は昔 一つの影が なんとなく この街へ
no.2281 東京NIGHT (05/10/22 00:26)
僕のこともいつの間にかPTAや全校生徒の知るところとなり、
周囲の目に耐え切れなくなった僕と家族は、逃げるようにして街を出たのだった。
1ヶ月ばかり、落ち着かない日々が続いた。転向先ではなかなか親しい友達もできず、
休み時間には一人で屋上に上り、ぼんやりと流れる雲を目で追ったりしながら、
僕は阿久津先生のことを考えていた。
no.2282 記入なし (05/10/22 00:52)
それから
僕は転校を繰り返した。
今いる場所は暫定的なもの
クラスメイトも友達も。
イヤになれば着替えればいいのさ。
そして現在演じている自分も・・・
いつしか
先生のことも忘れ、
僕はまた独りになり、
あの頃の感覚を思い出せなくなっていた。
そして
この学院に
送られたってわけ。
緑川「ふーん」
no.2283 記入なし (05/10/22 01:16)
緑川は言った。色々な人生があるのね、と。
僕は答えた。僕から見れば…もしかしたら、君の人生の方が特殊なのかもしれないよ、と。
そうね、と彼女は微笑んだけれど、僕はその微笑の中に映った小さな陰を見逃さなかった。
僕の経験したことだけが人生の全てではない。ふと、そんなことを考えた。
彼女は彼女で、僕とは違った何かを背負って生きて来たのだろう。
「ねえ緑川さん、君は――」僕はそこまで口にしてはっとした。
僕に彼女の過去を詮索する権利なんてないし、聞くこと自体失礼だと思ったのだ。
でも彼女は、僕の浅はか考えなんて全てお見通しとでも言うようにもう一度微笑んでから、
「わたしの過去が知りたいのね?」と、大きな黒い瞳で僕を見つめ返すのだった。
no.2284 記入なし (05/10/22 01:46)
緑川:「その先生って、良かった?」
あからさまに聞いてくる。
僕は小悪魔のように迫ってくる緑川を半ば意識をせずに当時の思い出を探った。
「阿久津先生・・・あの後、どうなったんだろう。」
特にはっきりした記憶がある訳でもない。しかし、心のどこかに引っかかるものがあるのだ。
緑川:「もぅ、何考えてんのよ、無視しないで!」
途端に現実に戻される。目の前には、息がかかるくらいの目前に緑川の怒った顔があった。
「何だよ、何でもないよ。」
僕は思い出の深みに潜ろうとしたのを邪魔された事に多少の怒りから、緑川から目をそらした。
緑川:「何よ。ぼーっとして!どうせ私はその先生より、ずっと子供ですよーだ!」
緑川は教室から飛び出した。教室のドアを駆け出す緑川に目をやると、泣いているようだった。
机には涙と思える滴が落ちていた。
「緑川、待てよ!」
僕は緑川を追いかけた。緑川の気持ちは分からない。けど、方ってはおけなかった。
机に掛けていたカバンを取り、緑川を追いかけた。
行き先は分かっている。学校から程なく近い、海の見える公園だ。
僕は夕暮れを迎えようとしている公園に向かって走った。
no.2285 記入なし (05/10/22 01:53)
≪そうか・・≫
≪気丈に見えて、あいつも学院の人間だもんな≫
あの真っ直ぐな黒い瞳を想い出す・・
日が暮れたら見失う。
≪放っとけないよ≫
≪無邪気そうでいて・・どこか物憂げで・・≫
≪先生とは正反対だな・・≫≪今、先生はどうでもいいだろ! 俺≫
「ザー・・、ザー・・」
波の音が近づく・・
今逢わないと一生逢えないような気がした。
≪いた・・・≫
真ん中のベンチにちょこんと座って海を眺めてる・・
no.2286 記入なし (05/10/22 02:37)
高鳴る鼓動、そこはかとなく感じる不安を感じつつも、それが何か分からないまま、
僕は心を落ち着かせ、何も無かったかのように彼女に近づいた。
「悪かったよ。その・・・」
僕はその先の言葉が出なかった。
緑川:「・・・あの時と同じね。」
僕が思っていた以上に緑川の表情は穏やかだった。
緑川:「覚えてる?まだ小さかった頃、ここでよく二人で遊んだよね。」
そう、それはまだ小学校に入りたての頃だった。僕は緑川と遊びにきていた。
「ああ、忘れない。緑川は死んでうちあげられてた魚を見て、海に帰してくれって、言ってたな。」
その後の事は言えない。しかし、間髪入れずに緑川は言った。
「うん、そんな事もあったね。そんな事も・・・。私はあの時のお魚さんと同じ、もうあなたの心には帰れないの?」
突然取り乱した緑川は、泣きながら波打ち際に走って行った。
僕は追いかけた。
「緑川!」
制服のまま、海に入って、泣きじゃくる緑川を取り押さえた。
「緑川、落ち着け!僕は、僕はここにいる。君もここにいるじゃないか!」
緑川:「放して、嫌!」
僕は覆いかぶさるように緑川を抑える。渚に彼女の綺麗なストレートの髪が揺れている。
「緑川、僕・・・いや、俺、俺は・・・もう君を離さない。」
緑川:「嘘!じゃあ、どうして今まで手紙一つくれなかったのよ!」
「それは・・・」
緑川:「阿久津先生でしょ!」
僕はキッっとなった。が、一時の感情は一瞬に打ち砕かれた。
「・・・そうかもしれない。そうかもしれないけど、僕・・・僕は・・・」
その先は言葉にならなかった。言った筈だったが、声にならなかった。
緑川:「・・・んふっ!ばぁか!」
緑川の不意打ちを食らって、僕はあっけらかんとしてしまった。
緑川:「憧れの君かぁ。悔しいなぁ。けど、負けないから!」
夕日に照らされ、黄色味を帯びた緑川の微笑が温かかった。
緑川:「さぁ、あがろうよ。風邪ひちゃうよ。」
濡れた髪が艶やかだった。
緑川:「俺か・・・ちょっとかっこよかったぞ、この!」
緑川は僕の鼻をつまむと、眩しい笑顔の残像を残し、夕日に向かって走っていった。
緑川:「早く帰らないと、風邪ひいちゃうぞ!」
「そうだ。僕は・・・僕は気付いて上げられなかった。だけど、今はまだ・・・」
言葉にならない声で小さく言い放った後、僕は緑川を追いかけた。
緑川の笑顔が心に痛かった。
no.2287 記入なし (05/10/22 03:32)
「緑川・・」
ザー、ザー、
「・・・」
「関係ないでしょ」
「関係・・ある」
「・・・」
「私が何故この学院に来ることになったか知りたい?」
「・・・」
「私」
「私ね・・」
no.2288 記入なし (05/10/22 03:34)
僕は彼女の、その小さな背中に語りかけた。
「緑川、ごめん…」
彼女は振り向かなかったけれど、僕は構わずに続けた。
「悪かった、僕が浅はかだった。君のことも考えないで過去を知りたいなんて――」
彼女は振り向かずに答えた。
「いいのよ別に、あなたが悪いんじゃないもの」
少し間を置いて続けた。「知りたいんでしょう?わたしの過去を」
no.2289 記入なし (05/10/22 03:54)
「うん。」
「真実を話すわ。」
「その前にどこかくつろげる場所に行きましょ。」
no.2290 記入なし (05/10/22 10:49)
緑川:「勘違いしないでよね。」
「・・・あ、あははは」
緑川の白い目線が突き刺さる。
結局、二人でコンビニでジュースを買って、最寄の公園のベンチに座った。
日は沈み、空は夕焼けと深い青のグラデーションが鮮やかだった。
当初は僕の過去の出来事から始まった騒動は、いつの間にか彼女の過去の話しにすりかわっていた。
緑川:「私・・・私ね、実は・・・」
遠くに向けた視線が儚げな表情に変える。
穏やかだった彼女は、急に強張ったように身震いした。
緑川:「わ、私っ!」
僕は直感で彼女の胸の奥につかえている何かを無理矢理に吐き出そうとするのを感じた。
そして、体が先に動いていた。
「緑川、無理しなくていい。ほら、今日はもう遅いから、帰ろう。」
僕の腕の中で震えていた彼女の目蓋から頬に伝うものが光った。
僕は彼女に上着をかけて、彼女の家まで送った。
緑川:「ありがとう、大丈夫。ごめんね。」
「いいよ。それから、俺・・・いや、僕も悪かったよ。」
何か物憂げな彼女が玄関に入ってドアを閉めるまで見送った後、僕は岐路に着いた。
辺りはもう静まり返っていた。
時計を見ると、もう夜の7時を過ぎていた。
「どうせ帰っても誰もいやしないんだ。」
そう、僕は早くに両親を亡くし、高校に進学と同時に海外に転勤になった叔父夫婦の家を間借りしていた。
帰宅後、そのまま部屋に入り、服も着替えないまま、仰向けにベッドに横たわった。
「阿久津先生・・・か。緑川のやつ、泣いてたな。」
疲労から睡魔が遅い、僕は深い眠りについた。
no.2291 記入なし (05/10/22 17:19)
気がつくと列車に揺られていた。
何処を走っているのだろう。
乗降客はまばらで、閑散とした車内は昼下がりの日常で溢れている。
窓から差し込む陽光が眩しく、眼下を流れる川に乱反射している。
程なく列車は停車し、僕の席の向かいのシートに壮麗な顔立ちの
黒衣の女性と美しい黒髪の少女が座る。誰かの弔いなのであろうか
少女もその身に黒をまとっている。
少女の面影に既視感を覚え、一瞬我を忘れる。
真っ直ぐなその黒い瞳に射抜かれるような気がして、僕は彼女から目を逸らした。
≪誰だろう、前に会ったことがあるような気がする・・・≫
鞄から文庫本を取り出し、栞を胸ポケットへ。ページを見開き読もうとした時---
彼女たちがいないことに気がついた。
『ん!?』
そこで目が覚めた
no.2292 ┣¨‡┣¨‡ (05/10/23 00:45)
暖かな日差し、夏とは違う穏やかな太陽。
目が覚めた時は、既に午前10時を過ぎていた。
頭が重い。
昨日、夕暮れに海に入ったせいか、風邪を引いたようだった。
「・・・あいつも風邪、引いていなといいけど。」
その心配を打ち消すように玄関の呼び鈴が鳴った。
「はーい。」
玄関に出てみると、そこには白い帽子をかぶった水色のワンピースに身を包んだ少女が佇んでいた。
「緑川・・・?」
緑川:「もぅ、早く出なさいよ!何時まで寝ているのよ!」
まだ起きたばかりで虚ろな思考がだんだん覚めてくる。
「やぁ、緑川、今日はどうしたんだ・・・あ、ちょっと待って!」
彼女の赤くなった頬から自らの格好に気がついた。寝起きのままだった。
急いで着替えて彼女を迎え入れる。
「どうしたんだよ。」
緑川:「・・・海、行きたいな。」
「お前、本当に海が好きなんだな。風邪、引いてないか?」
僕はその一言を言った瞬間、後悔した。そう、昨日の修羅場の続きを懸念したのだった。
緑川:「え?全然!誰かさんと違って、運動嫌いじゃありませんから!」
どうやら、昨日の事は尾を引いていないようだった。
「じゃ、行こうか。」
僕は自宅を後に緑川と海へ向かった。そう、昨日の海の見える公園へ。
緑川の過去も気になってはいたが、阿久津先生の疑惑が一番気になっていた。
緑川:「もう、秋だね。」
そう、もう秋に入りつつあった。
秋という季節は特別だった。今から10年前、まだ幼かった緑川は交通事故で両親を亡くし、
今の叔母に引き取られてた。ちょうど、今日のような秋晴れの日だった。
僕はうな垂れた彼女を公園で見つけた。それが初めての彼女との出会いだった。
そんな事を思い出しながら2人で歩いていると、一瞬、全身に悪寒を感じた。
緑川:「どうかした?」
「いや、何でもない。」
僕は昨日の夢に出てきた黒衣の女性と美しい黒髪の少女を思い出した。
何事も無かったかのように僕は彼女と海の見える公園へ足を運んだ。
no.2293 記入なし (05/10/23 02:27)
裾を気にしながら彼女がベンチに腰掛ける。
僕は彼女の右側に座る---いつものことだ。
水色のワンピの上にハンカチを広げ、ランチボックスを乗せる。
「もうお昼よ、お弁当作ってきたの、サンドイッチ」
「いただき!」
緑川:「ねえ、こないだ聞いたんだけど、この公園もうすぐ無くなっちゃうんだって」
僕:「そうか---もぐもぐ---でも何で?」
緑川:「うん、駅周辺の大規模再開発で人口が増えて---」
「この辺りは海も見えるし、マンションを建てるには絶好の場所なんだって--」
僕:「二人が初めて--もぐもぐ--出逢った--場所。・・なのにな」「哀しい?」
緑川:「うん、でも記憶は永遠だよ・・。いつまでも二人の記憶に残るなら--いい。」
「美味しかったよ」「ごちそうさま」
立ち上がった彼女が微笑む
緑川:「いつまでも忘れないでね---二人の約束よ」
「ああ、約束だ--」
≪この、胸騒ぎは--何--だ≫
瞬きする時間を惜しむかのように僕を見つめる黒い瞳。
澄んだ黒い瞳がゆっくりと近づいてくる---
≪もう、先生のことは忘れよう―≫
≪僕には僕のことをこんなにも想ってくれる人がいるんだ≫
彼女の両肩に手をかける―
≪これから僕は君だけを見つめてゆく≫
≪もう迷わない!≫
ゆっくりと顔を近づける―
彼女の吐息を感じる。
二つの唇が
重な
---ろうとした瞬間。
ヒュ―――――――――――
風が悪戯に彼女の帽子をさらってゆく・・・
「あっ」
振り向いて帽子を追いかけようとした彼女の腕を僕は掴んだ。
no.2294 ┣¨‡┣¨‡ (05/10/24 01:34)
あっ!!あんな所に電車男がいるよ。
no.2295 記入なし (05/10/24 01:39)
こんなところにも電車男がいるよ
no.2296 記入なし (05/10/24 01:43)
あらら、ギター男までいるわ。
no.2297 記入なし (05/10/24 01:50)
【電車男たちとギター男は
別の物語スレへ移動した。】
no.2298 記入なし (05/10/24 02:16)
緑川:「あ〜ぁ、お気に入りだったのになぁ。」
帽子は遠く青空の中へ消えて行った。
その時、何気無く公園の片隅に目をやった瞬間、僕の心は凍りついた。
「阿久津先生・・・?!」
遠くに見えるほっそりとした華奢な体、長い黒髪、そして喪服のような黒い服。
緑川:「ねぇ、どうしたの?」
我を取り戻した僕の目前に、心配そうな顔をした緑川が上目使いに涙を少し浮かべていた。
「いや、何でもない。何でもないさ。」
そして、再び公園の片隅に目をやった時には、直前までいたと思われる女性の姿は無かった。
「・・・まさかな。」
そう、僕の知っている阿久津先生は、既にこの世にはいない。
もう、あの笑顔は見られないのだ。
緑川:「もぅ、一人で別の世界に行かないの!こんなに可愛い子が傍にいて、無視するかなぁ。」
「誰が可愛い子だって?」
間髪入れずにやりかえす。
緑川:「あ〜!!」
彼女は屈託の無い笑顔で渚に向かって走っていった。
その目には、涙と思しき光の粒が光っていた。
「待てよ、このっ!」
何事も無かったかのように彼女の方へ駆け寄った。
しかし、心は完全に彼女には向かってはいなかった。
彼女もそれは分かっていたかのようだった。
緑川:「先生、もう、あれから2年も経つんだね。
「ああ。」
しまったと思ったが、遅かった。
緑川:「まだ、忘れられないんだね、やっぱり。」
「・・・ごめん。」
緑川:「・・・いいよ。でも、でも、もういないんだから・・・」
「緑川・・・。」
確かに、僕の心のどこかに、かつての憧れの女性の死を受け入れた訳ではなかった。
さっき見た残像は何だったのか、気に掛ける事も無く、今は目前の幼馴染みの少女をなぐさめた。
「すまない。だけど、まだ死んだとは思えないんだ。」
ふと、また背筋の凍る悪寒が僕を襲った。
そう、夢に出てきた黒衣の女性と美しい黒髪の少女だ。
さっきの残像は確かに阿久津先生・・・黒衣の女性だった。
「まさかね。」
僕は緑川と渚で戯れながら、そこはかとなく恐怖心から胸騒ぎを覚えた。
no.2279/no.2285/no.2287/no.2291/no.2293 written by Maple
no.2299 Maple (05/10/24 22:09)