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ヒモと呼ばないで9年ぶりに帰ってきました。誰か助けて。 |
■ 2004/01/14 (水) 家計観:終わりなき日常を生きる主夫vs高度成長期の主婦 |
帰ってきた。
と同時に妻から今後の話を振られる。 引越は4月下旬。 引越後の家賃は、今より2万円弱安くなる。 …とのこと。 えっ、たった2万円? それも「弱」って、一万円台ってこと? 予定と随分違うじゃん。 彼女曰く、管理費と年数回の固定資産税、それに駐輪場代、さらに義母が心頭している浄水器をつけなくてはいけないため、それくらいしか負担減にならないというのだ。 で、その浄水器が40万位するんだと。 「お母さんが(娘の)顔を見に来ることも多くなるから、付いてないと困る」んだと。 月2万円「だけ」でお母さんの気が済むんだから、それくらいしてあげて当然、なんだって。 義母は数年前大病を患っているので、体に気を使っている。 それはいい。 っていうか、大事にして欲しい。 だからって、なんでそれをうちまで付けなきゃいけないんだ。 義母「あれ、すごくいいわよ。○○ちゃんも付けなさい。」 妻「ホント!?じゃぁそうする」 って、お前等いい加減にしろよ。 マンションの水を信用できないのは分からなくはないけど、浄水器なんて他にいくらでもあるじゃん。 どうせ買うなら、自分で選び抜いて買いたいよ。 40万もかけなくても、良いもの買えるだろ。 何なら煮沸したり、汲み置きして炭で浄化なんて手もあるんだ。 それに、俺が新しい仕事見つからなくて、今の仕事を続けざるを得ないとなれば、俺は別に今の職場に近いアパート借りなきゃならないんだろ。 そうなると、これじゃ今よりも家賃代かかっちゃうだろうに。 そう言うと、妻曰く。 「だって、今まではあたしだけの収入でやってこれたんだよ。あなたの収入がこれに加わるこれからは、それくらい何の問題もないじゃない」 この言葉は絶対に義母のコピーだ。 間違いない。 やっぱり真剣に「ファイナンシャルプランナー」の資格取ること考えてみようか。 その勉強をした上で、家計についてもの申す、となれば、彼女たちに対する説得力も違うだろう。 義母の家計観は、言葉の端々から「右肩上がりの時代の『男』」であった義父の経済力を基準にしたものだと感じることが多い。 「昭和の主婦」は夫に「しっかりしてよ!男でしょ!」と言うか、そう言う必要もない最初から「強い男」を選べば、「右肩上がり」の生活が出来たんだろう。 義父は「慶応卒」で会社内での「出世頭」だったらしいから、義母もそうだったろうと思う。 でも「平成の主夫」はそうはいかない。 最初から「右肩上がり」なんてない。 妻は慶応卒じゃないし「出世頭」でもないし。 俺は、その中で曲がりなりにも「主夫」を3年近くしてきたんだ。 その中で俺が学んできた「魚柄流」を義母は「貧乏くさい」と感じている。 そして、賃労働をしない男を「情けない」と思ってる。 だが彼女は知るべきだ。 俺と妻が、決して惨めな生活などしてはこなかったということを。 収入が増えない前提で暮らしている者のスタイルも。 妻の給料がこれから大きく増えることが見込めない現状で、義母の納得する「いい生活」をするには、俺が稼ぐことが絶対条件になる。 やはり彼女は知るべきだ。 その前提が間違っていることを。 「頑張れば買えるんだから」と浄水器に大金をかける前に、安全で美味しい水を手に入れるために考えたり調べたりする余裕が、時に「いい生活」をもたらすこともあることを。 本当なら彼女は知るべきなんだ。 本当なら。 でも教えない。 新しい争いの口火を切りたくないから。 それを伏せて、俺はこれだけを言うだろう。 「…マンションの件、ありがとうございます。」 これでいいんだ。 争いは嫌いだ。 だからこれでいい。 |
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