人生には必ず邪魔が入る。

【名もなき男の、ああくだらなき我が人生】

第八章　諦めと自暴自棄

第六話　


高校もいよいよ進路を決める時がくる。
中途半端馬鹿高校、日本に必要の無い馬鹿大学へ、大学に行く必要の無い馬鹿若者達が進学を希望していた。
9割ぐらいがそうだ。
残りが専門学校。
私は確かクラスで唯一の就職希望をしていたと思う。

学校としては就職者もかなりいたが私は進学前提で入学した某○○科であったせいである。

低レベルな馬鹿同士のミクロの優越感にも嫌気がさしていた。結局3年間勉強なんてほとんどしなかった。
勉強をしたのはせいぜい最初の一ヶ月ぐらいだろう。
そういえば中退していった輩もいたな……
当時はそういった連中に若干のカッコよさを感じたものだ。
憧れのサッカー部にも入れなかった脱力感。
何よりも愛犬の面倒をみる事を自分自身の使命であると感じていたのだ。
この子がいる限り俺は家を出るわけにはいかない。
この子の生涯を全うさせた後に俺は自分の人生を始めよう。
そういった思いから私は学校に届いていた求人票ではなくバイトで生計を立てたかった。
しかし、事は上手く運ばない。
母親という邪魔者がそれを許さなかったのだ。
しょうがなく求人票から適当なのを選んだ。

女という生き物はいつの時代も自分勝手で男の人生の邪魔をする。

親を完全無視出来ない自身の優しさとヘタレ、本当に自己嫌悪になります。

とりあえず金を貯めて時間を潰すか、その間に自分の人生設計をしよう。いずれ辞める会社だ。そんな低い志しで地元の鉄工場へと就職する。
雇ってくれた会社に対しては失礼な話だ。
今はそう思う……

このふざけた気持ちで社会人デビューを果たしたがために、当然苦しいだけの日常へと変わる。それはまた次の章の話……



その時代に捧げるBGM　
My Revolution　渡辺美里
https://youtu.be/S4K6A8p3Yl4?si=RnwYDmvJ1xI3TPB0