人生には必ず邪魔が入る。

【名もなき男の、ああくだらなき我が人生】

第九章　学生気分で臨んだ社会人

第三話


犬の面倒を見終わったら専門学校にでも行こうかな。
その為のお金を稼ごう。そんな事を年がら年中考えていた。
現状の中で頑張るという気がまったく無かった。
ゆえに余計なバイタリティが働いている時期だったのだ。父親が大人になってから趣味でトライアスロンやフルマラソンをやっていた為にトライアスロンに興味を持った。
初級のコースが水泳1km、マラソン10km、んで自転車が何十キロだかである。そのレースに出ようと思ったのだ。毎日仕事を適当にやって帰ってきたら水泳かマラソンの練習をし、週末の休日は父親の自転車を借りてかなりの距離を走った。
正直この初級コースを完走する自信がつくまでになりレースの登録をした。（正確には父にしてもらった）

しかしレースの当日に事もあろうか会社の上司が資格の講習を入れやがったのだ。天上クレーンかガス溶接か、そんな感じのである。

毎日仕事を適当にやり、私生活を会社の人間に晒すこと、その事に対して極端に険悪感を感じていた私は……

レースを辞退した……。
もう満足した、と親には伝え自分に嘘をついた。

人生に壁が立ち塞がった時、私は自分に嘘をついて諦める、なんでこんな生き方しか出来なかっのだろう。
こんな生き方しか出来ないから今があり、その過去がある。

しゃーね〜　　と、安藤勝己風に笑い飛ばそう。



その時代に捧げるBGM
Never Stop ELT
https://youtu.be/nNNMZ7fcC2g?si=WUsr3ju2sag-rLaf