人生には必ず邪魔が入る。

【名もなき男の、ああくだらなき我が人生】

第十二章　運命のカウントダウン

第四話



この工場で小学生時代の同級生と再会した。
再会といっても「おお~~」程度の言葉を交わしただけだが。
スクールカーストの上位、一時期よく遊んだ事もあった。
カースト上位だっただけに、こんな所で働いてたんだ……みたいにいろんな人に対して失礼な感情を抱いてしまった事を覚えている。

正直なところ入ったその日に辞めたくなった職場であった。にも関わらず半年以上も続けたのはやはり実家暮らしである事と何かと面倒くさかった母親の存在が大きかった。
どうしても無視出来ない、私はそんな人間性で育ってしまったのだ。

仕事がやり甲斐の無い状態での三交代だと体調管理が非常に難しかった。何しろ私の場合は愛犬の散歩なども決まった時間にこなさなければならないからだ。

睡眠の途中で一度起き、散歩や餌、そしてまたベッドに戻る。夜中ならまだしも白昼から夕方に二度寝するなど若くたって簡単ではない、というか無理だ。
結果労働時間の割には極度の睡眠不足となった。

どうやって辞めよう……

そして辿り着いた結論は
親には辞めた事は伝えない。
◯オパレスを家賃一括前払いで1年契約で借りた。
つまり、仕事の時間、仕事に行くふりをして◯オパレスに行っていたのだ。今でいうところのエア出勤である。


その時代に捧げるBGM
かくれんぼ　AliA
https://youtu.be/oi8ArKYLwBY?si=DxU7b2c4i_odM59J