万博気分をもう一度 人気館・VIP料理「復活」
2006年09月23日17時57分
愛知万博(愛・地球博)で人気だったパビリオンや映像装置が、各地に移設されて再登場している。万博を訪れた海外の王室や元首らが堪能した迎賓館の料理を再現して提供するホテルもある。
万博当時の姿でよみがえったエジプト館=滋賀県高月町で、北近江リゾート提供
迎賓館で使われた最高級の食器で料理を出す大高恒夫さん=名古屋市西区のウェスティンナゴヤキャッスルで
ツタンカーメン王の黄金のマスクのレプリカなどを展示していたエジプト館は、滋賀県高月町の温泉施設「北近江リゾート」に移設され、21日にオープンした。
独自に音響や照明の演出を凝らしたものの、古代エジプトの神殿をモデルにした外観、ツタンカーメン王の黄金マスクや玉座、ロゼッタストーンなどのレプリカ約60点の展示品は万博当時そのまま。同社は「パビリオンを丸ごと移設したのはうちだけ。レストランでエジプト料理も味わってほしい」と宣伝する。
長崎県佐世保市のテーマパーク「ハウステンボス」は7月、全身が覆われるような映像体験を売り物にして三菱未来館で人気を集めた「IFXシアター」をオープン。3カ月近くかかると予想していた10万人の集客を約1カ月で達成した。
観客の顔を撮影して映画の登場人物に合成し、観客が映画に出演できる三井・東芝館の「グランオデッセイ」も、万博開幕2周年の来年3月25日に登場する。「万博に集められた日本の技術の英知を常設展示し、アジアからの観光客にも見てもらいたい」と万博人気の再来に期待する。
長久手日本館で人気だった全球映像「地球の部屋」も、東京都台東区の国立科学博物館に再登場することが決まり、年内公開を目指して準備中だ。
会期中は一般来場者は見ることもかなわなかった迎賓館の料理も24日、名古屋市西区のホテル「ウェスティンナゴヤキャッスル」で開かれる晩餐(ばんさん)会でよみがえる。
同ホテル総料理長の大高恒夫さん(55)が、迎賓館の総料理長も務めていた。その縁もあって、同ホテルは閉幕後、迎賓館で使われた厨房(ちゅうぼう)設備や最高級の和洋食器70組3505点を購入した。
晩餐会では、大高さんが腕を振るい、英国のアンドリュー王子やスウェーデンのビクトリア王女らが食べた料理を再現して同じ食器で提供する。1人1万8000円だが、定員40人を上回る予約があり、席を追加するほどの人気。
「迎賓館のお客様には和洋折衷のメニューが好評だった。地元の食材と季節感を採り入れた料理を楽しんでほしい」と大高さん。
同ホテルは、10月から来年3月までの期間限定で、迎賓館でのメニューを提供する婚礼プラン(30〜50人、1人4万円)も始める。
*やってきました
no.204 記入なし (06/09/24 09:24)