経済産業、厚生労働、文部科学の3省は3日の閣議に、2005年版の「ものづくり基盤技術の振興施策(ものづくり白書)」を共同で提出し、了承された。
ものづくり白書で初めて、団塊世代が定年期を迎えて一斉に退職する「2007年問題」を取り上げた。
白書は、07年以降に60歳を迎える1947〜49年生まれの団塊世代は約670万人に上るとし、ベテラン社員の定年が集中することで、技能の伝承などに危機意識を感じている企業の割合は、特に製造業が30・5%と、全産業の22・4%より比率が高いとしている。
技能の伝承には時間がかかり、意欲ある若年・中堅層の確保も難しいことから、企業は団塊世代の雇用を延長して指導者として活用したり、中途採用を増やしたりするケースが多いと指摘。就業体験やフリーターの再教育など、官民一体での人材育成に取り組む必要性を強調した。
一方、2004年に製造業は過去最高の業績をあげたが、回復をけん引した対中輸出の鈍化と、デジタル家電の価格低下が見られるなど、先行きには懸念材料があるとした。
投稿者 : 記入なし 日時 : 05/06/03 12:18