プロ野球のドラフトのように、就職したい若者を企業が「指名」する――。
若者たちの就労を支援する新しい試み、「わかものドラフト制度」が東京都足立区で始まった。
「仕事を見つけたいが、ハローワークはちょっと敷居が高くて」という若者と、求人広告費など
採用コストの負担が厳しい中小企業の接点を増やすのがねらいだ。
ドラフト制度を始めたのは、「あだちヤングジョブセンター」(東京都足立区)。6月にオープンした
同センターは、同区とNPOが一緒に運営、フリーターや就職に悩む学生向けに就活セミナーを
開いたり、キャリア相談を受け付けたりしている。
制度では、まず若者が履歴書や自己アピールなど書類一式を、製造、流通といった業種ごとに
分かれた「ドラフト箱」に入れる。あらかじめ登録した企業が、住所や氏名など個人情報を除く
応募内容を閲覧。採用したい若者を「指名」する仕組みだ。その後、面接などを経て、給料などの
採用条件が折り合えば、「就職」となる。
若者の登録は、8月半ばまでに100人を超した。10代から30代まで、都内だけでなく千葉県や
神奈川県からも登録があるという。一方、地元の中小企業や派遣業界などからの問い合わせも増えている。
「何社受けても内定をとれず、就職をあきらめかけた若者に、より多くのチャンスを与えたい。
指名されることで、本人の自信につながるはず」と担当者。9月にも企業側の閲覧、指名の手続きを
スタートさせる予定だ。
投稿者 : 記入なし 日時 : 05/09/07 09:56